2007年7月 2日 (月)

月曜日のコーヒーブレイク

大阪為替倶楽部のサイト上に、『月曜日のコーヒーブレイク』というタイトルで
テクニカルの話をはじめ、もろもろの話題を書いています。

http://www.osaka-kawase.jp/I_mainTable/F_yamanakaREPORT.html

「チャートの話」は更新休止状態が続いていますが、上記サイトも一部は続編
としてテクニカルな話を扱っています。よろしかったらご参照ください。

これまでに書いた内容は以下の通りですが、最近はテクニカル寄りの話題が
中心です。

2007/07/02 第22回 ●●移動平均線(●MA)
             → HMA(Hull Moving Average / ハル移動平均)の説明
2007/06/25 第21回 ファンダメンタルをテクニカル分析
2007/06/18 第20回 ユーロ円とマルク円
2007/06/11 第19回 今週末から水星が逆行
2007/06/04 第18回 ゆーろ祭りでスイスキャリー
2007/05/28 第17回 ユーロドル相場と金利差
2007/05/21 第16回 ドル円相場と金利差
2007/05/14 第15回 『かんたんFX投資実戦マニュアル』
2007/05/07 第14回 システム売買
2007/05/01 第13回 GWですね
2007/04/23 第12回 マンガ「本間宗久翁秘録」
2007/04/16 第11回 証拠金取引の最重要事項(2)
2007/04/09 第10回 証拠金取引の最重要事項(1)
2007/04/02 第09回 新年度にあたって雑感
2007/03/26 第08回 為替相場と占星術(アストロ)
2007/03/19 第07回 Windows Vista とモバイル
2007/03/12 第06回 ドル円のレンジ
2007/03/05 第05回 為替レートとドルインデックス
2007/02/26 第04回 チャート作成ソフト
2007/02/19 第03回 為替チャートで使う時間とレート
2007/02/12 第02回 2007年G7、1985年G5
2007/02/05 第01回 為替の世界に入ったきっかけ

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2007年1月23日 (火)

2006年に扱った主なテクニカル手法

2006/01  ○移動平均線のクロス、上抜け下抜け、傾きの変化
2006/02  ○中値移動平均線(ピボット移動平均の原型)
         ○ストップロス、プロフィットプロテクションについて
2006/03  ○MACD
         ○MAE(最大逆行幅)とMFE(最大順行幅)
         ○ラーゲル移動平均線
2006/04  ○先行移動平均線(DMA)
         ○高値移動平均線と安値移動平均線
2006/05  ○3本の移動平均線
         ○RSI
2006/06  ○リバースエンジニアRSI
         ○ADX
         ○ストキャスティックRSI
2006/07  ○CCI
2006/08  ○アルーン
         ○TRIX
2006/09  ○ボリンジャーバンド・ディファレンシャル
         ○自動トレンドライン
         ○トレンドファインダー
2006/10  ○フィボナッチゾーン
2006/11  ○ポイント&フィギュア
         ○GMMA
2006/12  ○各種ストップ(バランスステップ、フリップイット、トリプルスイッチ)
         ○各種ストップ(シャンデリア、パラボリック)
         ○描画ツール(フィボナッチ関連)

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2007年1月18日 (木)

描画ツール・番外編

今回は番外編として面白ツールを紹介しましょう。実際の道具なので、まずは写真をご覧下さい。

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これは「エルリッチ・サイクル・ファインダー」という道具で、実際に描画ツールとして過去に使っていたものです。片側に5本の山、もう片方に9本の山があり多数の蝶番で伸縮自在の構造をしています。

主に9本の山がある方を手書き(あるいは印刷した)チャート上で伸縮し、時間観測として谷や山のサイクルを見つけることが出来ますし、9本の山を伸縮し値幅観測としてギャンの8分割や、両端と4本目、6本目の山を使いフィボナッチ戻しの見当を付けることも可能です。つまり、4本目=37.5%≒38.2%、6本目=62.5%≒61.8%(小さな赤い丸をつけた山、実際マジックで色を塗ってました)という使い方ですね。

PC上のチャートでもトレンドラインを引くのが精一杯という頃の話ですから、優れ物ツールでした。サイクル・ファインダー自体は1978年にスタン・エルリッチ氏により発明され、それ以降多くの先物トレーダーに愛用されてきたましたが、結構いい値段で買った記憶があります。マックシェイクみたいに(?)、1つの値段で2つ買えるという時に同僚と買った懐かしい道具です。

さすがに今では買う人はあまりいないと思いますが、相変わらずネット上で売っていたので価格を見たら75ドルでした。おそらく昔から同じ値段ではないかという気がします。興味のある人は以下のサイトをご覧下さい。

http://www.stanehrlich.com/finder.html

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2007年1月15日 (月)

描画ツール(6)

今回は「ピッチフォーク」(正式にはアンドリューのピッチフォーク)です。ピッチフォーク(pitchfork)、直訳すれば熊手です。最近はあまり見ませんが、落ち葉をかき集めるのに使う道具ですね。

このピッチフォークは上げ相場を例にすると、安値(A)から最初の高値(B)、そして押し(C)という波動が見られた場合に、(B)と(C)を結んだ線の中間点に向かって(A)から線を引き、この線に平行に(B)と(C)からも平行線を引きます。

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いつものドルインデックス・チャート中の赤い線がピッチフォークです。このピッチフォークの(B)から伸びる上側の線がレジスタンスに、(C)から伸びると下側の線がサポートになるという考え方です。

ピッチフォークにはいくつかのバリエーションがあり、更に上下に等間隔の線を引いて5本の熊手にしたものや、今回示した例のようにフィボナッチ比率の補助線(38.2%、50%、61.8%の位置に引いてある点線)を引いたものがあります。

今回のドルインデックス・チャートでは内側の補助線が効いている印象でしょうか。

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2007年1月11日 (木)

描画ツール(5)

引き続きフィボナッチ比率を用いた描画ツールを続けます。今回は「ダニエル・ライン」と呼ばれるもので、2本の平行チャネルの中に38.2%と61.8%の比率の補助線を引き、平行チャネルの中での小さなサポート、レジスタンスを知ろうという手法です。

まずは、最近おなじみのドルインデックスチャートをご覧下さい。

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この図は12月5日安値82.24と1月2日安値83.15を結んだサポートラインに、1月10高値85.14を通る平行線を引いたものです(赤い実線の平行線)。そして、この平行チャネルの中に赤の点線で38.2%と61.8%の比率の補助線を引いてあるのがダニエル・ラインです。

ドルインデックスが上昇トレンドを続けた場合の押しの目安として、2つのライン(38.2%、61.8%)がサポートとして効いてくるのではないかという考え方です。

私自身はダニエルラインを使っていませんが、こうした類の描画ツールは単独で効いていることは少ないようです。しかし、他の分析手法によって得られた位置と重なるような場合(例:移動平均線、均衡表各線。等)には注意したほうがよいでしょう。

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2007年1月 9日 (火)

描画ツール(4)

年明けもフィボナッチ比率を用いた描画ツールを続けます。「フィボナッチ・アーク」と似たコンセプトを持つツールに「フィボナッチ・ファン」があります。アークがフィボナッチ比率の同心円を描くのに対して、ファンはフィボナッチ比率の複数ライン(サポート・レジスタンス)を描きます。

高値と安値の値幅を「1」として、通常その間の「38.2%、50%、61.8%」の比率を通るラインをを引いたラインがフィボナッチ・ファンです。以下の図をご覧下さい。今回もドル・インデックスのチャートを使います。

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この図では高値から安値までの値幅を「1」として、より現在に近い日である安値から垂直に上げた値幅(1)の38.2%、50%、61.8%の比率(丸で囲んだ位置)の点を通るラインを高値から引いています。青いラインが38.2%と61.8%、赤いラインが50%です。補助的に21.4%と78.6%にも水色のラインが引いてあります。

この例では、フィボナッチ・ファンが戻しのレジスタンスとしてワークするであろうという値幅観測ですが、効果のほどは正直「?」でしょうか・・いわゆるフィボナッチ戻しも併せて描いたものが下図となりますが、今回のケースではこちらのほうが効いているようです。

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2006年12月26日 (火)

描画ツール(3)

年内最後の更新となります。

フィボナッチ比率を用いた描画ツールを続けます。今回も比較的見かけるツール「フィボナッチ・アーク」です。

フィボナッチ・アークは高値と安値を結んだ距離を「1」として、通常その間の「38.2%、50%、61.8%」の比率を同心円状に結んだものです。言葉で説明するよりも図で見た方が理解しやすいと思いますので、まずは以下の図をご覧下さい。

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この図は高値から安値まで斜めに結んだ線の距離を「1」とする「価格と時間」をベースにしたフィボナッチ・アークです。赤い線が「1」にあたる距離。水色の各線はその距離の38.2%、50%、61.8%の比率となっています。

つまり、これら同心円状の価格と時間の位置を、高値から安値への動きに対する戻しの有力なターゲットと考える値幅と時間の観測手法ということができます。

なお、フィボナッチ・アークには距離の要素として価格のみを使う方法、時間のみを使う方法もありますので、以下にそれぞれの例もあげておきます。

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さて、今年はどんな一年だったでしょうか?来年がよりよい一年となることをお祈りしております。

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2006年12月20日 (水)

描画ツール(2)

描画ツールで「フィボナッチ・リトレースメント」と来たら、次は「フィボナッチ・エクスバンション」(フィボナッチ・プロジェクション)でしょうか。

こちらは、前回のような戻しが入って次にコンティニュエイションの動き(再び元の方向に動き始める)が出て来た場合、どこまで行くのかターゲットを求める手法です。均衡表の値幅観測でいうN計算値と考え方としては同じもので、その値幅が1(100%)に固定されず、フィボナッチの比率(通常、1以上)となっています。

図を見てください。これも前回と同じドルインデックス(日足)のチャートです。

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今回は、10月13日高値(87.30)から11月10日安値(84.70)まで下げ、その後この間の値幅のほぼ38.2%戻しとなる11月17日高値(85.70)まで上げた以降の「フィボナッチ・エクスバンション」を見てみることとします。

さらに下げる動きを考えるのは、11月10日安値(84.70)を下抜けした時点からになると思いますが、上記の値幅(2.60 = 87.30 - 84.70)にフィボナッチ比率を当てはめ、その計算した値幅を11月17日高値(85.70)から下に下げたものです。

比率としては1以下も示してありますが、ここでは1.272、1.382、1.618倍の位置に緑色の線が引いてあります。安値(12月5日、82.24)は、おおよそ1.382倍の位置になっていることがわかります。

フィボナッチ比率は一般的にリトレースメント(戻し)では38.2%、61.8%等を、エクスパンション(ターゲット)では、161.8%、261.8%等を使うことが多いのですが、他にもいくつかのマイナーな比率がしばしば使われます。よく使われるもの、あまり使われないものも含め、以下に列挙しておきます。

0.236、0.382、0.5、0.618、0.786、1.0、
1.272、1.382、1.5、1.618、1.764、1.854、2.618

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描画ツール(1)

しばらく趣向を変えて、値幅観測や日柄観測を行う際に使われるさまざまな描画ツール(Drawing Tools)を紹介していきましょう。

まずは、もっとも有名ではないかと思われる「フィボナッチ・リトレースメント」(フィボナッチ戻し)です。フィボナッチ・リトレースメントとは、下げ相場を例にすると高値と安値の値幅からフィボナッチ比率に相当する値幅分の戻し(上げ)が入るとする考え方です。

図を見てください。

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これはドルインデックス(日足)の直近の高値(10月13日、87.30)と安値(12月5日、82.24)の値幅(5.06)に対して、主要なフィボナッチ比率(38.2%、61.8%)の戻しを赤い線で、補助的なフィボナッチ比率(23.6%、78.6%)を青い線で表示したものです。わかりやすいように、高値、安値、半値も線で表示してあります。

こうして見てみると、最近の戻しは84.14(12月15日)といったん38.2%(84.18)に近いところで止まっていることがわかります。ここで抑えられない場合、さらに上にあるターゲットを考えることになりますが、意外と多くの人が参考にするため、値幅観測のひとつとして気にしておくとよい手法です。

なお、このドルインデックスはNYBOT方式をスポットレートのリアルタイム換算で求めたインデックスです。ドルインデックスにはNYBOT方式とFRB方式がありますが、NYBOT方式はロイター端末等でリアルタイムで見ている人が多いこと、またNYBOTに先物で上場されていること(USD Index)から、一般にFRB方式に比べて使い勝手がいいと考えられています。NYBOT方式とFRB方式の違いは採用通貨と採用比率の違いで以下のようなものです。

  NYBOT FRB
EUR 58% 32%
JPY 14% 22%
GBP 12%  8%
CAD  9% 31%
SEK  4%  2%
CHF  3%  3%
AUD  0%  2%

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2006年12月 8日 (金)

続・ストップロスについて(4)

ストップ手法で最も有名なのはワイルダー氏が考案したパラボリックかもしれません。パラボリックのSAR(Stop And Reverse =ドテン)は普通は点で表わされますが、これもステップ表示すれば、これまで紹介してきた手法と同様の表示となりますね。

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パラボリックではAcceleration Factor(AF)とよばれる数値により、SARがトレーリングされていきますが、このAFは通常0.02~0.2の間を0.02ずつ増やしていきます。

この数値(0.02~0.2, ++0.02)はワイルダー氏の推奨値となっていますが、仮に増分を0.01とするとSARのトレーリングが緩やかになります。

パラボリックも含めて今まで紹介してきたストップの手法は単独で使うことも考えられますが、他のテクニカルでエントリーした際のエグジット(ストップ)として使うことも考えられますので、色々と工夫してみるとよいのではないでしょうか。

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続・ストップロスについて(3)

今回は長期トレード向きのストップ手法を紹介である「シャンデリア・ストップ」です。
いきなり式から入りますが「シャンデリアストップ」は以下のような式で表せます。

・買いポジのストップ(売り)= HH-k×n日レンジEMA

・売りポジのストップ(買い)= LL-k×n日レンジEMA

ここで、"HH"とは買いポジを作って以降の最高値(Highest High)、"LL"とは売りポジを作って以降の最安値(Lowest Low)を示し、"k"はファクターとして2.5~4.0が一般的です。また、"n日レンジEMA"とはレンジの過去n日間指数平滑移動平均を示しています。

これらの線を終値で抜けた場合に、売りと買いのストップの線が入れ替わることになります。それでは、実際にドル円日足にシャンデリアストップを重ねたチャートをご覧下さい。

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細い線はファクターが2.5の例、太い線はファクターが3.0の例です。なお、"n日"には20日を用いましたが、この数値は10日でも20日でもそう大きな変化はありません。

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2006年12月 1日 (金)

続・ストップロスについて(2)

前回の「バランス・ステップ」では、ストップロスのレートを計算する際に必要となるいくつかの重要な要素がありました。要素という点からもう一度まとめてみると以下のようになります。

・使用レートに何を使うか?(ピボット・レート)
・そのレートをどのように計算するか?(n日単純移動平均)
・計算結果をどのように表示するか?(1日先行させ、ステップ表示)
・いつの時点でストップアウトするのか?(終値で抜けたらストップアウト)

今回紹介する「フリップ・イット」というストップ手法は「バランス・ステップ」の要素に若干のアレンジを加えた手法となっています。

・使用レート=高値、安値
・計算=3日単純移動平均、つまり3日高値移動平均と3日安値移動平均
 (他の日数でもよい)
・表示=1日先行させ、ステップ表示
・ストップ=ザラバで抜けたらストップアウト
 (終値でもよい)

以上を図示すると以下のようになります。

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また「フリップ・イット」のストップの要素を更にアレンジし、前日と当日の両方のステップをザラバ(or 終値)で抜けたらストップアウトするという手法もあり、こちらは「トリプル・スイッチ」と呼ばれるストップロスの手法です。

次回は長期トレードに向いたストップ手法を紹介しましょう。

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2006年11月27日 (月)

続・ストップロスについて

変わり種の移動平均線GMMAが登場したところで、最初の頃「移動平均線シリーズ」の周辺テーマとして取り上げた「ストップロスについて」を続編として取り上げることにしましょう。

ストップロスというと値幅によるストップ(ティック・ストップ、%ストップ)の印象が現在でも強いようですが、それ以外にも「3バー・ストップ」や「3バーレンジ・ストップ」があることは当時も触れたとおりです。(2006年2月のブログ参照)

今回の続編では、その他の各種ストップロスの手法を紹介して行きたいと思います。ストップロスというのはエグジット(=出口、ポジション・クローズ)ための手法ですが、続編ではどのストップロスが良いとか、どのエントリー(=入口、ポジション・メイク)と組み合わせるといいとか、そういった細かい部分には踏み込まず、色々なストップロスの考え方を示すにとどめておきますので、そこから先は実際に皆さんが試していただきたいと思います。

ということで、まずは「バランス・ステップ」からいきましょう。

「バランス・ステップ」というのはバランス・ポイント(ピボット・レート)を計算の基準に使うストップロスの手法です。「n日バランス・ステップ」と言う場合、過去n日間のバランスポイントの単純移動平均線を1期間先行させることを意味します。

つまり、11月27日の「3日バランスステップ」は11月22日~24日のバランス・ポイントの平均となりますから、((117.91+116.36+116.74)/3+(116.82+116.03+116.30)/3+(116.49+115.58+115.86)/3)/3=116.45 (←HLCはインターバンク東京9時~NY17時の参考レート)ということになります。

実際にドル円日足に「3日バランス・ステップ」を組み合わせたチャートをご覧下さい。

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(バランス・ステップより上にCがある時は緑、下にCがある時は赤で表示)

何らのエントリーでドルを売り建てていた場合「3日バランス・ステップ」では116.45がストップロスのレートとなっていることがわかるかと思います。また、この考え方はトレンドマーケットでのトレーリングに特に効果を発揮します。

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2006年11月24日 (金)

GMMA(3)

それでは、前々回にサンプルとしてあげたユーロ円のGMMAチャートを見てください。
このチャートは2006年5月中旬から直近までの期間を示していますが、この間の投資家の動き(赤)は一貫して上向きで並行に推移しています。つまり、前回示したルール(1)の強いトレンドにあることを知ることができます。

いっぽう、投機筋の動き(青)は何度も収束しルール(3)の短期筋による価格の合意が見られるとともに、そのうちの何度かは投資家の動き(赤)に近づき距離を狭めるか、あるいは一部が投資家の動き(赤)に入り込むような動きを見せています。これは、ルール(5)でいうリエントリーのチャンスです。

つまり、トレンドの傾向が投資家と投機筋では異なってきている状態であり、まさに基本ルールに示される「投資家の動きでトレンドの強さを測り、投資家のトレンドに乗る。投機筋の動きで短期的な動きを見て、マーケットのだましを知る」タイミングということができるでしょう。

現段階ではいまだ2つのグループが同時に収束する動き(ルール(6))は見られず、長期的にはユーロ円は強い地合いを維持しているとともに、わずかながらも投機筋(青)の拡散が見られますので、短期的に押し目を形成しやすい地合いにある(ルール(2))と考えることがでます。

なお、GMMAの手法は日足だけでなく、日中足や週足にも適用することが可能です。

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2006年11月20日 (月)

GMMA(2)

さて、GMMAでは青色のEMA群を短期の動きを示す投機筋、赤色のEMA群を長期の動きを示す投資家に見たてることについては前回書きましたが、具体的には以下のような見方をすることになります。

まず、注意事項として各グループ内のEMAのクロスは一切見ません。また、GMMA自体がトレンドを判断する手法ですからもみあいマーケットに適用することは適当ではありません。

以上の注意を前提に、まず基本として

○ 投資家の動き(赤)でトレンドの強さを測り、投資家のトレンドに乗る
○ 投機筋の動き(青)で短期的な動きを見て、マーケットのだましを知る

ということが言えます。またこのことから派生して、

(1) 投資家(赤)の各線が平行に推移している間のトレンドは強い
(2) 投機筋(青)の拡散は、短期トレンド変化の兆し
(3) 1つのグループの収束は、そのグループにおける価格の合意
(4) 2つのグループ間の距離でトレンドの傾向を知る
(5) 投機筋が投資家に近づく、あるいは交差し始めても抜けない場合は
  リエントリーのチャンス
(6) 2つのグループが同時に収束する場合はトレンド変化の兆し

といったことが考えられます。

前回のユーロ円のチャートは典型的な例と言えますので次回は、ユーロ円チャートを例に具体的な説明を加えることとしましょう。

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GMMA(1)

しばらく移動平均線の話題から離れていましたが、今回から3回ほど一風変わった移動平均線を紹介しましょう。

12本(!)の指数平滑移動平均線(EMA)を同時に表示する手法でダリル・グッピー氏により紹介された"Guppy Multiple Moving Average"、略してGMMAです。

まずは、チャートを見てください。

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これはユーロ円のGMMAチャートです。

今回のチャートではバーチャートを薄いグレーで表示してありますが、元々のGMMAはバーを表示しません。バーが無くても判断には差し支えないということ、また12本もEMAが表示されていますのでバーそのものが無くても動きは十分にわかるということです。

さて、この12本のEMAは以下のように2つのパラメータのグループに分かれています。

・青色 =  3,  5,  8, 10, 12, 15 の6本 = 短期
・赤色 = 30, 35, 40, 45, 50, 60 の6本 = 長期

青色のグループは短期の、赤色のグループは長期のグループであることは一目瞭然ですが、これら2つのグループを「短期=投機筋・トレーダー」、「長期=投資家・インベスター」(コモディティでは当業者といった考え方も可能)として考えるところに特徴があります。

次回はこれら2つのグループの線の見方について説明していきましょう。

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2006年11月10日 (金)

ポイント&フィギュア(4)

さて、P&Fのように横軸の時間が等間隔ではない(時間の要素を無視した)チャートを非時系列チャートと呼びますが、非時系列チャートの場合、値動きのみに着目して分析できることから、昔から東西を問わずに売買のポイントを知るツールとして根強い人気があります。

日本でもカギ足というチャートがP&Fと非常に似たチャートとして使われていました。カギ足もP&F同様、最初に決めた値幅が動いた時にのみ線を書き足していくものです。

たとえば、これまで使ってきたユーロドルをカギ足チャートで作成する場合、値幅を75ポイントとすると、75ポイントの逆方向の動きがあった場合には反転となりますが、同方向の動きでは例え1ポイントでも動きがあれば書き足していくという点がP&Fとは大きく異なります。

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売買の基本はP&Fと同様、直前の高値あるいは安値を抜けた場合に新値でエントリーするというのが基本ですが、P&Fにせよ、カギ足にせよ一般的な時系列チャートとは異なった視点で方向性をとらえることができますので、一度はチャレンジしてみても面白いチャート種かと思います。

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2006年11月 9日 (木)

ポイント&フィギュア(3)

それでは当時売買していた手法の説明です。

エントリールールはP&Fの特徴をそのまま使って、一つ前の×(上昇)の列よりも1枠上昇したらその時点で買いのエントリー、同様に一つ前の○(下降)の列よりも1枠下降したらその時点で売りのエントリーとなります。

仕切りのルールについては、利食いは1枠25ポイント、損切りは列の反転つまり3枠75ポイントとしていました。

更に利食ったあとの「リエントリー」として、利食った枠よりも4枠(=100ポイント)動いた場合はもう一度同じ方向でエントリーすることとし、その場合の仕切りルールも上記のルールをそのまま使うこととしていました。

実際の図にこれらのルールを重ねると以下のようなチャートとなります。

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×(上昇)の列では、緑色の四角でペイントしてある枠が買いのエントリー、水色の四角は利食いの仕切り、水色でペイントした○は損切りの仕切りです。○(下降)の列では、赤でペイントしてある枠が売りのエントリー、オレンジの○は利食いの仕切り、赤い四角で囲った×は損切りの仕切りです。

このチャートにある部分だけのパフォーマンスは次のようになっています。

   勝ち 負け 
買い 24 10 =(24×25ポイント)-(10×75ポイント)=-150ポイント
売り 10  2 =(10×25ポイント)-(2×75ポイント)=+100ポイント

差し引き「-50ポイント」・・・

トータルではわずかな負けとなってしまいましたが、ほぼ収益がゼロであるということは損切りを利食いの3倍に取っていますので、勝率が約75%ということになります。使い方次第では使える方法になるのではないでしょうか。

なお、今回のパフォーマンスは終値によるP&Fであるため、実際の値動きを全て追っているわけではありません。ザラバの動きも含めたP&Fでは現在でもきちんとワークしているという話を先日当時の部下から聞いたのですが、彼が今でも取引の参考にしているということがP&Fについて書こうと思ったきっかけだったのでした。

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2006年11月 1日 (水)

ポイント&フィギュア(2)

思い出話はこれくらいにしておいて、ポイント&フィギュア(以下、P&Fと表記)のごく簡単な説明をしておきましょう。P&Fは非時系列チャートになりますので、値動きだけを×(上昇)と○(下降)で表し、一定の値動きがあった場合にのみ×と○を書き足していきます。

この一定の値動きは、枠の大きさと枠の転換数で決まりますが、このあたりは各人各様のようです。ここでは、以下のような方式で枠の大きさを決めることにします。

日足のチャートに10日高値単純移動平均線(10H_MA)と10日安値単純移動平均線(10L_MA)を引き、次にそれぞれの差の20日単純移動平均線(20MA)を求めます。この値の2分の1~3分の1を基準に100で割り切れる数字(10、20、25、50のどれか)を1枠の大きさとします。また枠の転換数はもっとも一般的と考えられる3枠転換を採用します。

それでは、ユーロドルのP&Fチャートを作ってみましょう。ユーロドルの場合、20MA(10H_MA - 10L_MA)は100ポイントから70ポイント程度です。ですから1枠の大きさは50ポイント、もしくは25ポイントが適当ということになります。以下のチャートは「1枠25ポイント、3枠転換」のP&Fです。(注:便宜的に終値の変化のみで作成)

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実は、当時のシステム売買に使っていたチャート(ドルマルク)も「1枠25ポイント、3枠転換」のものでした。次回はユーロドルのチャートを使って当時の売買手法をあてはめてみることにしましょう。

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2006年10月31日 (火)

ポイント&フィギュア(1)

突然、ポイント&フィギュアか?って感じでしょうが、実は私にとっては非常に思い出深いチャートのひとつです。

使い始めたのは1980年代後半だったと思いますが、日中のザラバの動きも含めてマーケットの動きを頭に刻みながら全て手書きで書いていました。そうこうする内に90年代に入って自身初のシステムトレード(?)をポイント&フィギュアを使って始めましたので、まずは当時の思い出からから行きましょう。

ポイント&フィギュアのチャートは2ミリ方眼に付けていました。最初はドル円、次にドルマルクです。ドルマルクのチャートを見ている内に、おやっ?と思ったことがありましたので、まずは過去のチェック、これは行けるんじゃないかと売買シグナルと仕切りの明確なルールを決めました。もう一度チェックして、リエントリーのルールなども定めました。ポイント&フィギュアの性質から、このあたりは楽だったと言えるでしょう。

そして、一番の問題はそれを実行に移すための体勢でしたが、当時は優れた自動発注可能なシステム売買ソフトもありませんでしたので、部下を24時間3交代でデスクに縛り付けシステム売買とは名ばかりのマニュアル発注です。恐怖の人力24時間システム売買体勢!そして、実際に100万ドルでの売買をスタートしました。ところが、いきなり600万円のドローダウンが起き、部下からは「本当に続けるんですか?」の疑問の声・・

当然続行です。ドローダウンだけで撤退なんて出来るわけないじゃないかと、強がりましたが内心不安だったのも事実です。その後1ヶ月程度で2000万ほど回復し、しばらく順調に収益を伸ばし、実験は成功裏に終わりました。皆がほっとしたという、今となっては懐かしい思い出ですが、当時のやり方を振り返りながら、少しテクニカルな面も見て行きたいと思います。

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2006年10月17日 (火)

ゾーン分析ツールv2

フィボナッチゾーンの分析ツールに若干の改良を加えましたので、簡単に説明しておきましょう。

http://ascendant.jp/FiboZone.htm

Blog_80

図を見ていただくと一目瞭然だと思いますが、一昨日のレンジの行に一昨日のH・L・Cを、昨日のレンジの行に昨日のH・L・Cを入力してください。この場合の「レンジ」とは東京午前6時~翌東京午前6時のレンジを意味します。・・・上段の赤い四角で囲った部分

すると、今日のフィボナッチゾーンによるサポート、レジスタンスのレートが「今日の
ゾーン」という部分に自動計算されます。また、確率によるゾーン分析をする場合は下段のクリーム色で表示される「C・O」の数字を見て「ゾーン分析・確率表」の数字と照らし合わせてください。

なお、終値=寄付としてゾーンの位置を検索しますので、月曜寄付が金曜終値と明らかに乖離している場合は、マニュアルで確認する必要があります。また、一週間のフィボナッチゾーンを計算したい場合は、一昨日のレンジの行に週間レンジを入力して読み替えてください。

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2006年10月10日 (火)

ピボットとフィボナッチ・ゾーン(8)

この項の終わりにテクニカル分析、あるいはテクニカル売買に対して私自身が思うところを少し書いておきましょう。

皆さん、わかって読まれているとは思いますが、完璧なテクニカル手法というものは存在しません。これは長年、為替、債券、商品等のマーケットに身をおいて自分自身が一番強く実感しています。その中で、いかにパフォーマンスを高める取り組みを「自分自身でするか」という点こそが重要です。

基本的に、トレンドファインダーやゾーン分析は単独では使えない(明確なエントリーやエグジットを示さない)手法であり、他の手法と併用させることでパフォーマンスを高めるためのものです。クラウス氏も単独での利用を戒めています。

さて、ジャクソン氏によるゾーン分析ですが、今まで日本では紹介されていなかったと思います。おそらく、計算が面倒で移動平均等と違って簡単に試せないという面が大きかったからだと思いますが、ゾーン分析はフロアトレーダーを中心に米国では人気のある手法であり、一時的な流行で消える手法も多い中、生き長らえていることには何らかのメリットがあるのではないかと考えました。

そこで、今回ツールと確率表の提供をすることで誰でも試せるような環境を提供しようと思ったわけです。自分自身でしばらく見ていて、使えるかもしれないと感じることが多かったからなのですが、逆に確率以上でも確率以下でもありません。このあたりは、違和感があるかもしれませんね。

私自身は様々な手法に対してなるべくニュートラルな立場で判断するように心がけているつもりですが、皆さんも先入観や偏見を持たず、ニュートラルな立場で検討されると良いと思います。教科書の類に書いてあるからとか、私が言っているからということではなく、さまざまな材料を比較検討し、使う使わないの判断も自身で行えるようになる。

毎年新たに相場に参加してくる皆さんになるべく遠回りをせず、このレベルまでは行って欲しい、このブログを書き続けている一番大きな目的はそこにあります。これからも、色々な素材を提供していきますので、積極的に検討してみてください。そして、わからないことがあれば遠慮無く質問してください。

(この項、終わり)

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2006年10月 6日 (金)

ピボットとフィボナッチ・ゾーン(7)

まず、前回の確率表について若干の補足をしておきます。

今回のフィボナッチ・ゾーン分析の手法は、1日=24時間として捉えていますので、一日の始まりと終わりをどこかに決めてあげる必要があります。そこで、一日の始まりを東京午前6時に統一し「夏冬関係なく」一日の寄付を東京午前6時、終値を翌東京午前6時としました。高値・安値も当然その間のレンジを取ることになります。つまり、月曜の午前6時以前の取引と、土曜の午前6時以降の取引は無視しています。

それでは、Webの計算ツールをご覧下さい。

Blog_781

入力する箇所は6つあります。2日前のレンジの行に2日前の高値・安値・終値を、昨日のレンジの行に昨日の高値・安値・終値を入力してください。(*1)

(*1) 軽い注意:入力時1~2ポイントにあまりこだわる必要はありませんが、統計データを取る際に取引データからビッドレートを引っぱって来ていますので、気になる方は2ポイントほど低いレートを入力してください。

この原稿を執筆しているのは10月6日金曜日の朝です。ですから、2日前のレンジの行には10月4日のレンジとなる高値118.27・安値117.81・終値117.90を、昨日のレンジの行に10月5日のレンジとなる高値117.92・安値117.43・終値117.67を入力しました。

次に10月5日の終値117.67が昨日のゾーンのどこに入るのか、また今日のゾーンのどこに入るのかをチェックします。ゾーンの区分は右側にある1~6の数字を見てください。(*2)

(*2) 重要な注意:月曜の寄付のみ週末を挟むために月曜午前6時のレートと今日のゾーンの関係を調べなくてはいけません。

すると、117.67は昨日のゾーンではゾーン2(117.5333~117.7633の間)に、今日のゾーンではゾーン3(117.4283~117.6733の間)に入っていることがわかります。

以上のことから、確率表の「C2・O3」を見れば良いので実際に見てみましょう。

Blog_782

10月6日に117.92よりもドル高になる確率(ゾーン5へのリーチ)は26%と低めの数値を出しており、さらに118.16よりもドル高(ゾーン6へのリーチ)は7%と相当に低い確率が出ています。いっぽう5日の安値圏に達する確率(ゾーン2へのリーチ)は55%と高い確率となっていますので、ゾーン5(117.92~118.16)で売りから入り、ゾーン2(117.18~117.43)で買い戻すストラテジがデイトレード的にはお勧めのストラテジとなります。

実際に売買するタイミングは、オシレータ系のテクニカル指標を組み合わせると良いでしょう。今日は雇用統計の発表もありますが、果たしてどんな動きになるでしょう?

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2006年10月 3日 (火)

ピボットとフィボナッチ・ゾーン(6)

ドル円の前日終値と当日寄付の関係を示した確率表は以下の通りです。抜けているパートは過去10年間にその組み合わせが無かったこと示します。

Blog_771 Blog_772 Blog_773

なお、ゾーン分析単独利用ではなく、他のテクニカル分析に併用することで最大限の効果が得られる手法であるとお考え下さい。

次回は、この表を簡単に使うため、Webでゾーンを計算するためのツールを提供します。
(http://ascendant.jp/FiboZone.htm)

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2006年10月 2日 (月)

ピボットとフィボナッチ・ゾーン(5)

ようやく本題にたどりつきました。

前回の例である「C5・O4」の場合、左上の表(前回の図を参照)に次のような数字が並んでいます。

==========
ゾーン  1 2 3 4 5 6
レジスタンス  0  0  0 40 64 50
サポート 81 63 62 30  0  0
リーチ  10 26 70 100 60 22
==========

この表の意味することは、以下のようなものです。

まず、最下段の「リーチ」から説明しましょう。「リーチ」は前日終値のゾーンと当日寄付のゾーンの特定の組み合わせ(ここではC5・O4)の場合に、それぞれのゾーンにリーチ(到達)した確率を示します。

寄付きがゾーン4ですから4の到達率は当然100%です。そして、ゾーン3への到達率は70%、ゾーン5への到達率は60%と高い確率ですが、ゾーン1への到達率は10%とかなり低い確率であったことを示しています。

また、上に二段ある「レジスタンス」と「サポート」については、そのゾーンがレジスタンス、あるいはサポートとなった確率を示します。

この二段から、ゾーン5がレジスタンスとなった(118.07を上抜けない)確率がもっとも高かったことがわかります。同様に、ゾーン1~4がサポートとなる確率は高いことがわかりますが、リーチと考え合わせると、ゾーン2以下(116.96以下)への到達確率は低かったことがわかります。

なお、ゾーン1とゾーン6についてはそれぞれ下限と上限が無いため、この二段についてはゾーン2からゾーン5までを考慮すれば良いでしょう。

こうした情報を組み合わせて考えてみましょう。仮に9月28日にドルを買いたいと考えた場合、ゾーン3=116.96~117.33で買える確率は高い(通常、70%以上の場合)が、ゾーン2以下=116.87以下で買える確率は低い(通常、30%以下の場合)ということになります。

こうした、それぞれのゾーンにおける3つの確率を総合的に考えることで、その日のオーダーを置く水準を効率的に考えることができるわけです。

次回はドル円の過去10年間をベースに計算した確率表を掲載します。

(次回に続く)

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2006年9月29日 (金)

ピボットとフィボナッチ・ゾーン(4)

最初に前回の話を簡単にまとめておきましょう。

フィボナッチ・ゾーン分析とは「前日の終値が2日前のレートから計算されるフィボナッチ・ゾーン(1~6)のどこに入るのか、当日の寄付が前日のレートから計算されるフィボナッチ・ゾーン(1~6)のどこに入るのか、これら終値と寄付の36通りの組み合わせから当日の値動きを確率で分析する手法」ということです。

このゾーン分析手法は、ロバート・クラウス氏とジョン・ジャクソン氏の二人により開発され、"High Probability Fibonacci Zone Analysis"(直訳すると、フィボナッチ・ゾーンの高確率分析、とでもなりますか)と命名されています。

ここで具体例をご覧下さい。

Blog_75

これは、ドル円の時間足にフィボナッチ・ゾーンを組み合わせたものです。左上の表を見ると「Close Zone = 5、Open Zone = 4」とあります。これは前日の終値がゾーン5、当日の寄付がゾーン4であることを示しています。

実際にチャートを見てみると、前日(9月27日)の終値は2日前のレートから計算されるゾーン5にあり、当日(9月28日)の寄付は前日のレートから計算されるゾーン4にあることがわかります。

この例の場合ならば、「C5・O4」(Close5・Open4の略)と以後、略して表記することとしましょう。

(次回に続く)

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ピボットとフィボナッチ・ゾーン(3)

今回から少々複雑なテーマに入っていきます。

フィボナッチ・ゾーン分析を発展させ、統計的にゾーン分析を行うという手法があります。これは、一日のレンジをフィボナッチ・ゾーンの区分により6つのゾーンに分け、更に前日の終値と当日の寄付との関係から、当日どのような値動きが考えられるのかを統計的に推測する手法です。

まず、前回のゾーンを6つに分けるところから始めましょう。

バランス・ポイント中心に最初のサポートまでをゾーン3、最初のレジスタンスまでをゾーン4とします。同様に次のサポートまでをゾーン2、次のレジスタンスまでをゾーン5とし、それよりも外側の部分をゾーン1とゾーン6とします。

概略図を示すと以下のようなイメージになりますね。

↑  R2  ゾーン6
レジスタンス・ゾーン2 R2 = = =
↑  R1  ゾーン5
レジスタンス・ゾーン1 R1 = = =
     ゾーン4
<バランス・ポイント> BP = = =
     ゾーン3
サポート・ゾーン1 S1 = = =
↓  S1  ゾーン2
サポート・ゾーン2 S2 = = =
↓  S2  ゾーン1

このように分けられたゾーンの中を日中足(例:時間足)は刻々と動いていくことになりますが、その中で特に一日の終値と翌日の寄付に注目し、前日はどのゾーンで引けて当日はどのゾーンで寄ったのかを6×6=36通りに分け、過去の動き(通常約10年分、2525日分)の統計を取ります。

そして、その36通りの組み合わせそれぞれについて、どのゾーンまで価格が動いたのか、またどのゾーンがサポートやレジスタンスとなったのかを確率でもって表します。

(次回に続く)

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2006年9月22日 (金)

ピボットとフィボナッチ・ゾーン(2)

それではチャートをご覧下さい。

Blog_73

このチャートはドル円の60分足にその日のフィボナッチ・ゾーンを重ねたものですが、赤い点線がバランス・ポイント。その上下にある2つの斜線のゾーンのうち、内側の狭い方が0.5~0.618のゾーン、外側の広い方が1.0~1.382のゾーンとなっています。

チャートは直近2週間のドル円ですが、それなりにワークしている日も多く、いわゆるピボットによるサポート・レジスタンスよりも使えるのではないかと思います。

為替の場合、一日をどこからどこまでにするのかが難しいところですが、このチャートでは日足の場合と異なり、1年を通して東京午前6時~翌午前6時の24時間を一日として扱い、24時間レンジからH・Lを取っています。

もちろん、日足同様に東京午前9時~NY午後5時を一日として使っても差し支えありませんが、日足よりも短い時間枠を使うデイトレーダーの場合、基本的には採用しない時間帯があるというのも不自然なので、便宜的に東京午前6時~翌午前6時を一日としています。

問題があるとすれば、月曜未明(18日G7後には午前1時から取引されていましたね!)と冬時間の土曜午前6時以降(1時間程度)ということになりますが、この点についてはバッサリと切り捨てても長期的には影響は少ないと考えます。

参考までに、20日のH・L・C(それぞれ、BIDレート)から計算される各数値を下に示しておきましょう。

9月20日 H=117.77、L=116.92、C=117.45 ( BP=117.38、(H-L)=0.85 )

  ↑  R2= 117.38 + 0.85*1.382 =118.55
レジスタンス・ゾーン2 R2= 117.38 + 0.85*1.0  =118.23

  ↑  R1= 117.38 + 0.85*0.618 =117.91
レジスタンス・ゾーン1 R1= 117.38 + 0.85*0.5  =117.81

<バランス・ポイント> BP= 117.38   =117.38

サポート・ゾーン1 S1= 117.38 - 0.85*0.5  =116.96
  ↓  S1= 117.38 - 0.85*0.618 =116.85

サポート・ゾーン2 S2= 117.38 - 0.85*1.0  =116.53
  ↓  S2= 117.38 - 0.85*1.382 =116.21

なお、ウェブ計算ツールがありますので、一部手直しの上、10月に公開します。

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2006年9月21日 (木)

ピボットとフィボナッチ・ゾーン

ピボット(Pivot)は、別名リアクション・トレンドとも呼ばれ、デイトレーダーにしばしば利用される指標です。ここでは、いわゆるピボットではなく変わり種のピボットを紹介しましょう。

ピボットは前日の高値(H)、安値(L)、終値(C)を使って求められるバランス・ポインント(BP、いわゆるピボット・レート)の上下に、同様にこれらの数値を使って求められるサポートとレジスタンスを示したものですが、変わり種のピボット(以後、フィボナッチ・ゾーンと表記)ではバランス・ポイントはそのままに、フィボナッチを併用したサポートとレジスタンスのゾーンを示します。

この手法もロバート・クラウス氏により紹介されたもので、詳細は英文になりますが氏の書かれた「FT Journal #14」(http://www.fibonaccitrader.com/journals/FTJ14.pdf)に掲載されており、概念図は5ページに載っています。

フィボナッチ・ゾーンの計算方法自体は、ピボット同様に単純で、以下のようになります。式が2つあるのは、ゾーン(バンド)として示しているからです。

  ↑  R2= BP + (H - L) * 1.382
レジスタンス・ゾーン2 R2= BP + (H - L) * 1.0

  ↑  R1= BP + (H - L) * 0.618
レジスタンス・ゾーン1 R1= BP + (H - L) * 0.5

<バランス・ポイント> BP=( H + L + C ) / 3

サポート・ゾーン1 S1= BP - (H - L) * 0.5
  ↓  S1= BP - (H - L) * 0.618

サポート・ゾーン2 S2= BP - (H - L) * 1.0
  ↓  S2= BP - (H - L) * 1.382

次回は、これあらのゾーンをチャートに重ねて見てみましょう。

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2006年9月15日 (金)

トレンド・ファインダー(2)

トレンド・ファインダーの続きですが、今回はごく簡単に。

まずは、以下のチャート群をご覧下さい。

Blog_71_1

このチャート群は、主要通貨の対ドルと対円の60分足にトレンド・ファインダーを組み合わせたチャートで、私自身が日常的に見ているチャート・ページのひとつです。こうしてトレンド・ファインダーで一覧すると各通貨ペアの動きがわかりやすいだけでなく、欧州通貨内での動き方にタイムラグがある場合等に、次に起こりうること(他の通貨ペアでもドルが買われるのでは?等)がデジタルに伝わってきます。

同じ通貨ペアで日足を上位に持つ複数の下位時間枠チャート(15分、30分、60分、等)を並べるといった使い方で、細かい時間の流れをデジタルに捉えるといった使い方も可能ですね。

前回同様、日足をひとまとめに青い四角で囲んでありますが、こうした方法をエンカプセル(encapsulation、カプセル化とでも訳すか)と呼び、上位時間枠の特徴的な動きや、複数時間枠の上下関係を認識するには便利な手法です。

エンカプセルは、残念ながらロバート・クラウス氏がパテントを持っていますので、一般的なチャートツールでは表示できませんが、こうした方法があることを知っておくと良いでしょう。

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2006年9月11日 (月)

トレンド・ファインダー

トレンド・ファインダーはその名の通り、日中の動き(ザラバ)において、どこで流れが変わったのかを知るための手法です。

まずは、トレンド・ファインダーの手法でペイントバーを施したドル円・時間足チャートをご覧下さい。

Blog_70

チャートを見れば説明は不要ですが、このチャートにおいて、緑色のバーは上昇トレンドにある状態、赤いバーは下降トレンドにある状態を示しています。

日足に相当する24時間分のバー(06:00~翌06:00)を青い四角で囲んでありますが、一番左端の9月1日から流れを追っていくと、9月4日の07:00に下降トレンドに転じ、9月6日の11:00に上昇トレンドに転じています。それ以降はトレンドに変化はありません。

今回は種明かしというほどのものではありませんが、どのタイミングで色を変えているのかというと、時間足の終値(=毎時0分)のレートが前日の高値、安値を抜けているかどうかが唯一の判断基準です。

ですから、9月6日の9:00~10:00のレートは前日の高値を超えていても10:00のレートが前日の高値よりも下にあったため下降トレンドのままとなりますが、10:00~11:00のレートは同様に前日の高値を超えていて、かつ11:00のレートも前日の高値を超えているため、赤いバーから緑色のバーへと陽転しているわけです。

この考え方は、ストップを置く際にも参考になります。つまり、サラバで一瞬抜けた程度ではストップを発動せず、毎時0分の終値で抜けた場合にのみストップアウトするといった具合です。

今回の手法もイントラデイの刻々と変わるチャートにおいては便利なテクニックと言えるでしょう。

なお、このような時間足と日足の関係を「下位時間枠」と「上位時間枠」の関係と呼ぶことが出来ますが、下位と上位の組み合わせ日足と週足であるとか、5分足と時間足といったような組み合わせも可能であることを付け加えておきます。

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2006年9月 6日 (水)

自動トレンドライン

今回はオシレータではありませんが、ちょっと不思議な(?)テクニックの紹介です。

その名も「自動トレンドライン」!?

名前の通り、一切の主観を排除して客観的に(機械的に)トレンドラインを引くためのテクニックです。

まずは、自動トレンドラインを使って引いたドル円のサポート・ライン(黄緑のライン)とレジスタンス・ライン(赤いライン)のチャートをご覧下さい。

Blog_69

このチャートだけ見ると、たしかにレジスタンスは効いていそうだし、サポートを抜けて下がっているようにも見えます。果たして何を根拠にサポート・ラインやレジスタンス・ラインを引くための2点をピックアップしているのでしょうか?

ということで、マジックではありませんが種明かしです。

サポート・ラインを引く場合は、直近2本のバーを除いた34本のバー(つまり、3本前から36本前までのバー)を見つけ、その中の最も安い安値から右肩上がりにサポート・ラインを引ける次の安値を探し、その2点を結んでいます。

レジスタンス・ラインを引く場合は、同様に直近2本のバーを除いた34本のバーを見つけ、その中の最も高い高値から右肩下がりにレジスタンス・ラインを引ける次の高値を探し、その2点を結んでいます。

34本のバーの間で右肩上がりや右肩下がりのポイントが見つからない場合は、サポート、あるいはレジスタンス、もしくは両方とも引けない場合もあり得ます。

イントラデイの刻々と変わるチャートにおいてはなかなか便利なテクニックと言えるでしょう。

個人的にどうもオシレータ系のチャートは好みに合わない部分がありますので、しばらくお休みして、ちょっとしたテクニックの紹介をしていこうかと思います。

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2006年9月 4日 (月)

ボリンジャー・バンド・ディファレンシャル

今回はちょっと違ったタイプのオシレータを紹介しましょう。

ボリンジャー・バンド・ディファレンシャル(以下、ボリンジャー・バンドをBBと略記)は名前の通り、BBの幅を数値化したものです。

Blog_68

まず、メインチャート側をご覧下さい。赤い点線で20日単純移動平均線があり、その両側にその±2 SD(標準偏差)のBBがあります。このBBの幅がその時のレートの何パーセントにあたるのかを示したものがサブチャートのBBディファレンシャルです。

BBディファレンシャルは、数値が大きいほど変動幅が大きい状態を示し、数値が小さいほど変動幅が小さい状態(=もみあい)を示しています。

使い方は、後者のケースで極端に数値が小さくなった後に相場が大きく動くケースがしばしば見受けられることを利用して、嵐の前の静けさから嵐がやってくるのを予想するのに使うというものが一般的でしょうか。

現在のドル円を見ていると、BBディファレンシャルは着実に低下している状況にありますので、大きく動く前触れと考えることができるかもしれませんね。

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2006年8月23日 (水)

TRIX(4)+最適化の話

今回はTRIXそのものがテーマではありませんが、ドル円日足で良好なパフォーマンスをたたき出すTRIXも他の通貨ペアでは全くワークしないという例、そしてそれを最適化(オプティマイズ、カーブ・フィッティング等とも呼ばれる)すると全く異なる結果になってしまうという極端な最適化の例をあげてみます。

以下のチャートは前回と全く同じ手法でユーロドル日足の取引をしたものです。

Blog_65

上のチャートは最適化を施した後の売買結果が表示されているのですが、もし、このユーロドル日足を素のままのドテンによる売買を果たしてどのような結果になるのでしょう?

Blog_65b

見るも無惨なパフォーマンスです・・

ところが、以前ストップロス、ストッププロフィットのテーマで取り上げたMAE(最大逆行幅)チャート、MFE(最大順行幅)チャートを使って、それぞれストップロスを90ポイント、ストッププロフィットを240ポイントに設定すると、以下のようなパフォーマンスに大変身です。

Blog_65c

ここまで変わってしまうケースも珍しいのですが、まるで別人に変装したかのような変わりぶりですね!

最適化は、料理で言えば最後の隠し味のような使い方に徹するべきで、あくまでも元々パフォーマンスが良いものをもう少しだけ良くしてあげるためにだけ使うものです。

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2006年8月18日 (金)

TRIX(3)

TRIXの見方のひとつである傾きの変化(上向きに転じたら買い、下向きに転じたら売り)についても考えてみましょう。

ただし、ここではTRIXの傾きではなく、シグナル(TRIXの3日指数平滑移動平均)の傾きを使います。シグナルはTRIXの傾きよりも平滑化されていることでダマシが少なくなるためです。

今回もドル円日足(パラメータ、ストップロスは前回と同じ)でどのような違いが出るのかを検証してみます。

Blog_64 Blog_64b

総トレード数  134回
 勝トレード数  65回
 負トレード数  69回
 勝率   48.5%
総損益   +705,100円
 総利益  +1,462,400円
 総損失  -757,300円
 総利益/損失比  1.93
 最大勝トレード +65,700円
 最大負トレード -15,300円
 平均利益  +22,500円
 平均損失  -11,000円
 平均利益/損失比 2.05
 連勝回数  5回
 連敗回数  5回
 最大増加幅  +136,800円
 ドローダウン  -60,000円

こうして比べてみると、今回の手法の方が安定したパフォーマンスとなっていますね。なお、最大負けトレードが15,000円を超えているのは、ギャップアップして寄り付いた日があったためです。

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2006年8月15日 (火)

TRIX(2)

それではTRIXを使った売買例を見てみましょう。

ここでは見方として最も一般的と思われるTRIXとSignalのクロスによる売買を考えてみます。他にもTRIX単体で、TRIXのゼロラインとのクロス、TRIXの傾きの変化、といった見方もありますが、あまり一般的ではありません。

今回はパラメータを7日EMAによるTRIXとして、いつものドル円日足チャートによる売買例です。基本はドテンによる売買としましたが、ストップロスのみエントリーレートから1円50銭にしました。

Blog_63 Blog_63b

実際に収益グラフを見ると結構ワークしていることがわかるかと思いますが、仮に2001年1月以降に1万ドルで売買した場合のパフォーマンス詳細は以下のようになります。

総トレード数  161回
 勝トレード数  69回
 負トレード数  92回
 勝率   42.9%
総損益   +619,900円
 総利益  +1,550,300円
 総損失  -930,400円
 総利益/損失比  1.67
 最大勝トレード +65,700円
 最大負トレード -15,000円
 平均利益  +22,500円
 平均損失  -10,100円
 平均利益/損失比 2.22
 連勝回数  4回
 連敗回数  8回
 最大増加幅  +153,200円
 ドローダウン  -71,700円

単独で使うにはもう一工夫欲しいところですが、まあまあの結果を出していますね。

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2006年8月11日 (金)

TRIX

今回はTRIXを紹介します。最近あまり使っていませんでしたが、これも使い方によってかなり有効な指標のひとつです。

Blog_62

TRIX自体はEMA(指数平滑移動平均)をベースにした「指標の指標」で、以下のような計算で求めることができます。ここでは例として5日間のTRIXを求めてみましょう。

 EMA1=5日終値EMA
 EMA2=EMA1の5日EMA
 EMA3=EMA2の5日EMA

 TRIX=(EMA3-EMA3[1])/ EMA3[1]
   * [1]は前日の数値を示します。

 Signal=TRIXの3日EMA
   * ここでは平滑化の日数を3日とした。

このようにして求めたTRIX(図中の赤いライン)、あるいはTRIXとSignal(図中の緑のライン)のクロスを売買の参考として使うことになります。使い方としてはMACDとよく似ていますね。次回はTRIXの有効性について見てみましょう。

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2006年8月 7日 (月)

Chande's Aroon(3)

アルーンのもうひとつの指標である、アルーン・オシレータについても説明をしておきましょう。

アルーン・オシレータは(アルーンUP-アルーンDOWN)として計算されますので、ゼロラインの上下で-100~+100の間で推移する線として表示されます。

式からもわかるように、考え方としてはゼロラインよりも上にある時は上昇トレンドを示し、ゼロラインよりも下にあるときは下降トレンドを示します。また数値が+も-も100に近いほど強いトレンドであることを示しています。

アルーン単体と異なり、アルーン・オシレータを使った場合には、ゼロラインを上抜けたら買い、下抜けたら売りという単純な売買手法を考えることが出来ますので、いつものドル円日足(2001年1月2日~直近=8月4日)を使って見てみることとしましょう。

Blog_61 Blog_61b

ゼロラインをクロスした際の売買に加え、エントリーポイントから150ポイントのストップロスロスと500ポイントのストッププロフィットのルール(トレーリング無し)を加えてありますが、単純な手法の割にはまあまあの結果が出ているといえるでしょう。

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2006年8月 3日 (木)

Chande's Aroon(2)

それでは、アルーンの3種類の見方を説明しましょう。

3種類とは、エクストリーム(両端)、クロスオーバー(クロス)、パラレル(平行)の3つです。カッコ内の訳は正式なものではありませんので、以下に順番に説明していきましょう。

1.エクストリーム ・・ "Extremes"

エクストリームとは、アルーンUPとアルーンDOWNが70~100の間で推移している状態のことです。3種類の見方の中で最も重要なものと言えます。

アルーンUPが100になると上昇トレンドのスタートを示唆し、その後、アルーンUPが持続的に70以上で推移している場合は上昇トレンドが形成されたことを示します。同様に、アルーンDOWNが100になると下降トレンドのスタートを示唆し、アルーンDOWNが持続的に70以上で推移している場合は下降トレンドが形成されたことを示します。

また、アルーンUPが持続的に70以上で、かつアルーンDOWNが持続的に30以下の場合は強い上昇トレンドを示し、アルーンDOWNが持続的に70以上で、かつアルーンUPが持続的に30以下の場合は強い下降トレンドを示します。

2.クロスオーバー ・・ "Crossovers"

クロスオーバーとは、アルーンUPとアルーンDOWNのクロスのことです。アルーンDOWNがアルーンUPを下から上にクロスした場合は弱気トレンドの可能性を示唆し、アルーンUPがアルーンDOWNを下から上にクロスした場合は強気トレンドの可能性を示唆します。

3.パラレル ・・ "Parallel Movement"

パラレルとは、アルーンUPとアルーンDOWNのそれぞれが似たような水準で平行に動いている状態を言います。パラレルの状態はもみあいを示しており、エクストリームかクロスオーバーが現れるまではトレンドが無いと考えます。

今回はチャートを載せていませんので前回のチャートと照らし合わせてみてください。

(次回に続く)

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2006年8月 2日 (水)

Chande's Aroon

サブチャートに表示する指標の中で、使い勝手が良い割にマイナーな指標として、今回は"Chande's Aroon"(シャンデのアルーン)を紹介しましょう。

シャンデ博士は、今回の「アルーン」をはじめ、以前紹介した「ストキャスティックRSI」等、多くの斬新な指標を開発した著名な売買システムの開発者です。ちなみに「アルーン」はサンスクリット語で夜から昼への変化(夜明けの光)といった意味とのこと。

まずは、いつものドル円チャートにアルーンをサブチャートとして表示した図をご覧下さい。

Blog_59

最下段のサブチャートがいわゆるアルーンで、緑の線がアルーンUP、赤い線がアルーンDWON、そして30と70の位置にグレーの線を引いてあります。

アルーンの計算式(デフォルトの14日の例)は以下の通りです。

アルーンUP =(14-過去14日間の最高値からの日数)/ 14 X 100
アルーンDOWN=(14-過去14日間の最安値からの日数)/ 14 X 100

つまり、アルーンUPの場合、7日前が最高値だとすれば、(14-7)/14X100=50 といたって簡単な計算で求めることができます。

また、中段にはアルーン・オシレータ(= アルーンUP - アルーンDOWN )が青い線で表示してあります。

アルーンはオシレーター系ではなく、トレンド系の指標として使われ、3種類の見方があります。

(次回に続く)

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2006年7月25日 (火)

CCI(4)

今回は基本的にCCIだけを使い数十年もトレーディングを続けているケン・ウッド(Ken Wood)の話です。

ケン・ウッドはCCIに独自のアレンジを加え"Woodie's CCI"という指標を作り、またその指標を使ったトレーダーのためのクラブ"Woodie's CCI Club"というページ( http://www.woodiescciclub.com/start.htm )を主宰しています。

"Woodie's CCI"は通常のCCIをベースにしていますが、2本のCCI(14期間と6期間)を使っていること、ゼロラインに25期間のLSMA(Least Squares Moving Average)との上下関係を示すシグナルを表示していること、オリジナルの解釈を組み合わせてトレンド判断を行うこと等、非常にユニークな世界を構成しているCCIのバリエーションととらえることができるでしょう。

Blog_57

それでは、チャートをご覧下さい。これはEUR/USDの5分足にWoodie's CCIを組み合わせたものです。指標が複雑なのでサブチャートを大きめに表示してありますが、ゼロラインの緑と赤の四角は5分足が25LSMAよりも上ならば緑、25LSMAよりも下ならば赤を示しています。また、CCIはグレーの線が14期間のCCI、青い線が6期間のCCI(TCCIと呼ぶ)を示しています。

さらに、14期間のCCIにはヒストグラムも表示され、1~4本目は中立、5本目はトレンドの始まり(黄色)、6本目以降はトレンドにあわせ、上昇ならば緑、下降ならば赤のヒストグラムとして表示されています。

チャートを見ただけで、複雑すぎてうーん・・といった感じになりますが、使い方は更に複雑、しかも、そんな読み方をするの?といったことの連発です。ここでは詳細を書くことはとても出来ませんが、興味のある方は、"Woodie's CCI Club"のページ中ほどに、START-UP PDFとして"Woodie's CCI patterns & terminology"という資料が5ヵ国語(残念ながら日本語は無い)で紹介されています。

今回はこんなCCIもあるんだという紹介でした。

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2006年7月24日 (月)

CCI(3)

次にゼロラインとのクロスによる売買手法についても見てみましょう。

こちらは、CCIがゼロラインを上抜けたら買い、下抜けたら売りのシグナルとなります。特にストップロス、ストッププロフィットを定めていませんので前回の±100のラインによる売買とは異なり、ドテンの売買(常にポジションを持つ)となります。別途、ストップのルールを決めた場合はフラットになることもありますが、今回は考えません。

以下はいつものチャート(~7月21日)と収益グラフです。

Blog_56 Blog_56b

前回の手法と比べ総損益も少なく収益のブレも大きい結果となりましたが、何も手を加えないでの結果ですから、使い方次第(例:ドル円日足で1円10銭のストップロス・ルールを加える等)ではより良いパフォーマンスとなりそうです。

ちなみに、より良好な結果であった前回の手法(±100ラインによる売買)で、過去15年ほど遡って見たところ、ドル円ではコンスタントに収益を出しておりドル円の日足とCCI20日の相性が良いこともわかりました。

しかしながら、デイトレ用に使うにはドル円と20というパラメータの結果は全く振るわず、5分、10分、15分、30分、60分等、どのような時間枠でもワークしません。実際にデイトレで使っている例を見ますが、実際にワークするかどうかは通貨ペアとパラメータ次第ということになりますね。

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2006年7月18日 (火)

CCI(2)

それでは、一般的な使い方である+100を上回ったら買い(再び下回ったら仕切り)、-100を下回ったら売り(再び上回ったら仕切り)という手法についてみて見ましょう。

まずはチャートを見てください。これはいつものドル円日足(データは2001年1月~7月14日)にCCIを組み合わせたものです。パラメータはランバートのオリジナル推奨値である20を使ってみました。

Blog_55

サブチャートに示されるCCIには中央のゼロラインを挟んで上下に±100のラインを引いてありますので、どのタイミングで売買をするのかは明瞭かと思います。メインチャートの売買シグナルは±100のラインを過ぎた翌日寄付での売買とし、特にストップロス、ストッププロフィットは決めていません。

以下の図は収益カーブですが総損益は目を見張るようなものではないものの、着実にプラスを伸ばしているという点では使い勝手がよい指標と考えられそうです。

Blog_55b 図1b




次回もCCIについて見ていきましょう。

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2006年7月14日 (金)

CCI

今回からCCI(コモディティ・チャネル・インデックス)です。マイナーな指標ばかりだなと思われるかもしれませんが、CCIはデイトレーダーから中長期トレーダーまで、米国では結構人気のある指標です。

CCIはランバートが1980年に発表した比較的新しい指標で、商品相場等、季節サイクルのはっきりした相場に強いと言われますが(ランバートがサイクルとの関連を述べたため)、為替でも問題なく利用可能で、為替トレーダーの中には複数のCCIだけを使っている人もいるくらいです。

まず、CCIの概念を簡単に書いておきましょう。CCIはピボットポイント= (H + L + C) / 3 が計算のベースになっていて、この数値の平均偏差を加工して使うことで、トレンドの強さを測ることができます。(式の詳細は長くなるので、ネットで検索等してみてください。)

CCIはゼロラインの上下を動くオシレータとして表示され、その上下に+100と-100のラインを引き、それを売買の目安としています。通常、CCIが100を上回ったら新規の買い、100を下回ったら仕切り売り、CCIが-100を下回ったら新規の売り、-100を上回ったら仕切り買いという手法を取ります。

また、ゼロラインとのクロスを売買のタイミングとするケースもありますので、次回から実際にCCIの使い方について考えていきたいと思います。

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2006年7月 5日 (水)

ストキャスティクRSI(5)

今回もストキャスティックRSIを続けます。

ストキャスティックRSIのような指標は「指標の指標」と呼びますが、さらにその指標も当然存在します。こうしたものも含めて全てが「指標の指標」と呼ばれるわけですが、PCによるチャートツールが進化した現在では、誰もが簡単に多種多様なオリジナルの指標を試すことができます。

今回は、そうした指標の一例としてストキャスティックRSIの指数平滑移動平均を取り上げてみましょう。

ストキャスティックRSIのパラメータは今までと同様、そしてそのストキャスティックRSIの8日と14日の指数平滑移動平均線を計算します。これら2本の指数平滑移動平均線のクロスにより売買シグナルを出すこととします。

今回も前回と同じドル円日足を用い、ストップロスルールとして1円20銭の単純値幅ストップ(エントリーレートから、トレーリング無し)を併用しました。

Blog_52_1 Blog_52b

最近のドローダウンは厳しいものがありますが、ルール自体が単純な割りに結構ワークしている印象です。(計算は面倒かもしれません・・)

指標の指標、さらにその指標、・・・・(!?)と、こうなるとあらゆる組み合わせがありますが、今回紹介した手法は、そうした中でも多少は知名度のある"Stochastic RSI with 2 EMA"という指標でした。

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2006年7月 3日 (月)

ストキャスティクRSI(4)

ストキャスティックRSIを続けます。

前回のゾーンエグジットのパフォーマンスをもう少し安定させる方法は?という問いに対して最初に思いつく手法はADXとの組み合わせでしょう。

ADXの利用方法は前に説明しましたので詳しくは書きませんが、ゾーンエグジットの売買シグナルに、フィルターとしてADXが下降している時の売買シグナルを採用してみることにしました。

結果(2001年1月~2006年6月)は以下のようになりますが、以前の検証と同様に買い(左側)と売り(右側)を分けての表示となっています。

Blog_51_1

当然フィルターを使った分、売買の頻度は減っていますが、損益グラフは比較的安定したようです。しかしながら、ADXのフィルターを組み合わせた場合でも2001年はマイナスとなっていること、また2006年に入ってからの収益は伸び悩んでおり、このまま売買に利用することはやや無理があるようですね。

ところで、このように買いと売りを分けることで見えてくる事もあります。手法によって買いと売りのパフォーマンスが違うことはよくあることですが、今回の手法では買いに比べて売りのパフォーマンスが3倍程度とかなりの差が出ています。

このように買いと売りとでパフォーマンスが異なる場合には、買いのみ、売りのみ、といった考え方も時には必要となるでしょう。

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2006年6月28日 (水)

ストキャスティクRSI(3)

それでは、検証結果です。前回から2日ほど経過しましたので、データは2006年6月27日までとなっています。念のため。

まず、ドル円のゾーンエントリーによるチャートと損益グラフをご覧ください。

Blog_501 Blog_501b

取引を重ねるほどに損失が増えていくことがわかります。これではいくらストップロスやストッププロフィットのルールを組み合わせたところでどうにもなりません。パラメータ(RSI=14日、%K=8日、%D=5日、OB/OSラインは80/20)を変更すればまた違った結果になるでしょうが、このルールは採用できません。

次に、同じチャートでゾーンエグジットによるチャートと損益グラフをご覧ください。

Blog_502 Blog_502b

こちらは、2002年7月まではひどいパフォーマンスですが、その後は比較的順調に収益を積み上げています。ストップロス等何も手を加えていない結果ですから、ドル円で上記パラメータを使った場合、ゾーンエントリーによるセットアップに比べ、ゾーンエグジットによるセットアップに優位性があると考えられそうです。

ちなみに、ユーロ円やユーロドルですが、このパラメータによるストキャスティクRSIの場合、ゾーンエントリーによるセットアップもゾーンエグジットによるセットアップも長期的に見ると何もしないのと変わらない(収益的にほぼゼロとなる)結果であったことを付け加えておきます。

P.S. 早いもので今回で通算50回目の書き込みとなりました。

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2006年6月26日 (月)

ストキャスティクRSI(2)

それでは、ストキャスティックRSIの検証をしてみましょう。検証に使うデータは、いつも通り2001年1月2日~直近(2006年6月23日)までの日足データとなります。

パラメータはあえて変更を加えず、前回紹介した際のデフォルトの数値、つまり、
RSI=14日、%K=8日、%D=5日、OB/OSラインは80/20、を使用します。

念のため、ゾーンについて補足しておきましょう。
 ・OB(Over Bought、買われすぎ)ゾーン= 80以上
 ・OS(Over Sold、売られすぎ)ゾーン = 20以下
を示します。

また、売買ルールとしては以下の2つについて比較してみました。

[ルール1=ゾーン・エントリー]

・新規ポジション

 買い:OSゾーンに入った時、翌日寄付
 (ストキャスティックRSIが20を付けた日の翌日寄付で買い)

 売り:OBゾーンに入った時、翌日寄付
 (ストキャスティックRSIが80を付けた日の翌日寄付きで売り)

・仕切り

 OB/OSゾーンを出た時、翌日寄付
 (買い建ての仕切りは20を上回った時、売り建ての仕切りは80を下回った時)

[ルール2=ゾーン・エグジット]

・新規ポジション

 買い:OSゾーンに入って、ゾーンを出た時、翌日寄付
 (ストキャスティックRSIが20を下回り、最初に20を上回った翌日寄付で買い)

 売り:OBゾーンに入って、ゾーンを出た時、翌日寄付
 (ストキャスティックRSIが20を下回り、最初に20を上回った翌日寄付で買い)

・仕切り
 再びOB/OSゾーンに入った時は、フラットに。
 反対側のOB/OSゾーンに入った時は、ドテンで反対ポジションを建てることとします。

なお、ルール1(ゾーン・エントリー)もルール2(ゾーン・エグジット)も特にストップロス、ストッププロフィットの設定はしません。

(次回に、つづく)

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2006年6月23日 (金)

ストキャスティクRSI

今回もちょっとマイナーな(?)オシレータを紹介しましょう。

ストキャスティクRSI、名前の通りストキャスティクスとRSIをミックスしたオシレータですが、順番としては計算のベースはRSI、そして過去n日間のRSIの数値を元にストキャスティクスを計算します。

当然、%K、%D、スロー%Dと3つの数値が得られますが、ここではその内の%Dを用いたストキャスティクRSIを見てみることにしましょう。

比較のためにサブチャートの上段からRSI(緑色)、ストキャスティクスの%D(黄緑色)、そしてストキャスティクRSI・%D(青色)と3つ並べてみましたが、パラメータは全てRSI=14日、%K=8日、%D=5日、OB/OSラインは80/20、で統一してあります。

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こうしてみると、RSIより通常の%Dが、%DよりもストキャスティクRSIの%Dの振幅がより大きくはっきりとしていることが見て取れるかと思います。

通常の%Dとあまり差異が無いという気もしますが、比較的新しいオシレータであり、一部で根強い(?)人気もあるようですので、次回は実際に検証してみたいと思います。

ちなみに、このような指標を「指標の指標」("Indicator of an Indicator")と呼び、多くのテクニカル・トレーダーによって日々、さまざまな手法が開発されています。

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2006年6月15日 (木)

ADX(3)

それでは、「ADXの下降=もみあい」とオシレーター系チャートを実際に組み合わせることにしましょう。

今回は今までと異なり、買いと売りを別々に検証していますが、これは私が使っているソフト( Fibonacci / Galactic Trader )の問題です。このソフトはシステムの検証をする際に、いちいちコードを書かずに済むという利点がある一方で、複雑なことは出来ません。しかし、指標の指標機能と関数機能を使いこなすことで、ちょっとしたことはすぐに確かめられますし、複雑なこともエクセル連携機能を使うことでコードを書くよりも圧倒的に早い検証が可能なため、手放すことができません。

お題は、ドル円のもみあいマーケットにおける短期カウンター売買です。具体的には「ADXが下降時に」3日RSIが30を割れたら買い、70を超えたら売りという戦略です。また、短期カウンター売買のため、買いも売りもエントリーのポイントから30銭逆に動いた段階でストップアウトすることとします。

左側が買いのセットアップ、右側が売りのセットアップのチャートです。

Blog_46

使用データはいつも通り、2001年1月2日からのドル円日足。最終データは2006年6月13日となっています。ストップの値幅が非常に狭いために、ポジションを作った日にストップも付いてしまうことが多いのですが、パフォーマンスは思ったよりも良好でした。

仮に1枚(1万ドル)ずつの売買を行い、買いと売り、双方の結果を合計すると以下のような結果となります。

= = = = = = = = = =
総損益 217,900円(総利益 454,900円、総損失 237,000円)
利益/損失比 1.92

総トレード回数 105回(勝トレード 26回、負トレード 79回)
勝率 24.8%

最大勝トレード 42,200円 最大負トレード 3,000円

ドローダウン 算出困難(買いと売りに分かれているため)
(参考:買いドローダウン 36,000円 / 売りドローダウン 30,000円)
= = = = = = = = = =

下降ADXのフィルターを併用することで、少なくとも勝てるRSIになったということだけでも特筆すべきことだと思います。

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2006年6月12日 (月)

ADX(2)

前回は、ADXがトレンドの強さを知る指標で、ADXが上昇している時はトレンドがあり、下降している時はトレンドが無いということを簡単に説明しました。今回は、前回示したチャートからも見当がつくと思いますが、ADXの使い方、特徴をもう少し見ていきましょう。

まず、ADXはトレンドの強さを示す指標ですから値動き(方向)との関連はありません。たとえば、価格が下がっている場合にADXが上昇していることはしばしば見受けられます。(前回チャート:118円から110円割れまでの動き参照)

次に、オシレーター系のチャートと組み合わせる場合、トレンドが無い(もみあいである)ことを示す「ADXの下降」と組み合わせることが適当ですが、トレンドがV字(あるいは逆V字)に近い状態で反転した直後のADXは、かなりのタイムラグが出てしまうことは知っておくべきでしょう。ADXの計算期間を短くするという考え方もあるようですが、いまひとつ効果が感じられませんので(下図ではオリジナルの14日と7日を比較)特別な理由が無い場合には、まず14日のADXを試してみるべきでしょう。

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また、「ADXの上昇」は本来的にはトレンド系の指標と組み合わせることが一般的(ADX上昇時の移動平均線のクロスを採用する、等)ですが、オシレーター系のチャートでも使うことは可能です。つまりトレンドが出ていることを逆手にとって、移動平均線やMACDシグナルが上昇、かつADXが上昇している時にオシレーターのOS(売られすぎ)=買いのみを採用するといった具合です。

しかし、ここまでフィルターをかけてしまうと実際にはほとんど売買シグナルが出なくなってしまい、逆にパラメータの選び方が難しくなります。

しばらくは、オシレーター系チャートを見つつ、時に「ADXの下降」を併用するスタンスで話を進めていきたいと考えています。

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2006年6月 9日 (金)

ADX(1)

オシレーター系チャートは一般に「もみあい」に強い指標と考えられています。今までの検証でも全ての値動きを同等に考えていますので、仮に「もみあい」のマーケットでのみオシレーター系チャートを使うことも考慮すれば結果は違うのではないか、と考えられる方も多いはずです。

それでは、トレンドのあるマーケットと、もみあいの(トレンドの無い)マーケットはいったいどのように区別するのか?この区別がきちんと出来れば、もみあいと認識される値動きの時にのみオシレーター系チャートを使えば良いという事になります。

となると「そんな都合の良い指標があるのか?」という疑問が出て来るのですが、それに対する答えは「あります」ということで、今回はADXを紹介することにしましょう。

ADXはあまり重視されていない印象がありますが、使い方次第では非常に便利なものです。ADXはDMI(ディレクショナル・ムーブメント・インデックス)で計算される指標のひとつですが、計算自体は非常に面倒なのでここでは省略しますが、サブチャートにオシレーターのように表示される指標です。

DMIでは+DI、-DIばかりが注目されがちですが、ADXはトレンドの強さを知る指標です。つまり、ADXが上昇している時はトレンドがあるマーケットで、数値が大きいほどそのトレンドは強いということを示しています。

逆にADXが下降している時はトレンドが無いマーケット(もみあい)ということを示しています。

まずは、最近のドル円日足とADX(パラメータ=14)を表示したチャートをじっくりと眺めてください。

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(次回に続く)

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2006年6月 6日 (火)

リバースエンジニアRSI

今回はちょっと変わった視点からRSIを見てみましょう。

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メインチャートはドル円日足、サブチャートのRSIは過去2回同様、9日間のRSIですね。次に、メインチャートに引かれた3本のラインを見ていただきたいのですが、これは「リバースエンジニアRSI」と呼ばれるラインです。

名前はすごそう(?)ですが、簡単に言ってしまえば上のラインはRSI=70に達するライン、下のラインはRSI=30に達するラインです。中央のラインはRSI=50ですね。つまり、その日1日でどの水準まで買われるか、あるいは売られるかすればRSIが70、あるいは30に達するのかを知るための指標です。

ドル円日足は6月2日の引けが111.73でしたが、仮に1日で115.56まで買われたらRSIは70に達し、109.50まで売られたらRSIは30に達するということが、このチャートからわかります。

水準的に離れている場合にはあまり意味の無いチャートですが、RSIが65であるとか45であるとかいう場合には、どのレートでRSIが70や30になるのかということを一目で知るのに便利かもしれません。

しかし、リバースエンジニアRSIを見てもわかるように、そのラインを超えている状態が長く続いている(つまり、OB、OSの状態が長く続いている)期間が多いことを見るにつけ、こうした指標を使う場合には別のフィルターとなる指標が必要となることを改めて確認いただけるかと思います。

次回は、このあたりの解決方法について考えて行きましょう。

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2006年5月31日 (水)

RSIと売買シグナル(2)

今回はRSIが、中央の50ラインを上抜けたら買い、下抜けたら売りという使い方を見てみましょう。

OBゾーン・OSゾーンは一切関係なく、RSIが50ラインを上抜けたら翌日の寄り付きで買い、50ラインを下抜けたら翌日の寄り付きで売りという、こちらもいたって単純な売買ルールです。

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あらかじめ、ストップロスとストッププロフィットをMAE(最大逆行幅)チャートとMFE(最大順行幅)チャートの各ツールで求めましたので、それらも組み合わせてあります。今回の手法ではストップロスが45ポイント、ストッププロフィットが145ポイントとなりました。

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ドローダウンが大きいところは気になりますが、それでも2001年1月以降ずっと利益を出しているのですから、RSIを単独で使う場合には、OBゾーン・OSゾーンを見るよりもずっと正しい使い方と言えそうですね。

オシレーター系チャートの手始めにRSIをざっと見てみましたが、こうしたオシレーター系チャートは本来的にはサブチャートとして、メインの分析の補助的な使い方をしてこそ本領を発揮するものです。次回以降、オシレーター系チャートの補助的な使い方も考えつつ、様々な手法を見ていきたいと思います。

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2006年5月26日 (金)

RSIと売買シグナル(1)

それでは、RSIと売買シグナルについて見ていきたいと思います。

RSIを始めとするオシレーター系チャートの場合、もっとも一般的な利用法はOB(Over Bought、買われすぎ)とOS(Over Sold、売られすぎ)でしょうか。

RSIではパラメータとして14日、あるいは9日で計算されることが多いので、ここでは前回サンプルチャートとして載せた9日のRSIに、OB(買われすぎ)ゾーンを70以上、OS(売られすぎゾーン)を30以下とした場合の売買シグナルがどうなるのかから見ていきます。

まずは、何の加工もしない状態で、OSゾーンに入ったら(最初に30以下になったら)買い、そのまま持ち続けてOBゾーンに入ったら(最初に70以上になったら)売り、これをドテンでやったらどうなってしまうのかという極端な例です。

Blog_41_2

ご覧になるとわかりますが、こうした単純な設定では売買手法としてワークしないことが一目瞭然です。(パフォーマンスはスペースの無駄なので載せません。)

RSIの場合、トレンドが出ているマーケットでOB、OSの状態を持続することが多いため、単純に買われすぎ、売られすぎといった判断をすることは非常に危険です。他に何らかの指標を組み合わせて初めて有効となると考えた方がよいでしょう。

他にもRSIには、中央の50ラインを上抜けたら買い、下抜けたら売りという使い方もあります。こちらのほうがRSI単独で使う場合にはワークするイメージがありますので、次回はRSIと50ラインによる売買手法を考えて行きましょう。

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2006年5月23日 (火)

オシレーター系チャート

長らくお待たせしました。

今回からしばらく、いや、かなり長期に渡ってオシレーター系チャートを題材に進めていきましょう。ここでは狭義のオシレーター系にとどまらず、いわゆるサブチャートとしてメインチャート(バーチャート)の下部に表示されるインディケーター全般を取り扱って行きたいと考えています。

話はそれますが、私が初めてオシレーター系チャートに出会ったのは今を遡ること22年以上前(!)、1983年にバンクオブアメリカ・シンガポール支店でディーラー研修を受けた時のことです。この研修はジュニアを一人前のディーラーに育てるために、同行が1982年から導入した5週間プログラムでした。その理念は20年以上たった今でも十分に通用するものであると思います。

さて、その研修ではテクニカル分析も当然テーマのひとつでしたが、その際に移動平均線以外で初めて知った分析手法がRSI(Relative Strength Index, 相対力指数)でした。RSIはワイルダーが1978年に紹介した手法ですが、簡単に言ってしまえば一定期間の「終値」の下落した日数と上昇した日数の割合を数値化したものです。

例によって、計算方法にはいくつかの方式がありますが、ここでは以下の方法による計算でRSIを求めることとしましょう。

=====
RSI=上昇平均÷(上昇平均+下落平均)×100

・1日目の計算
上昇平均=n日間の上昇平均
下落平均=n日間の下落平均

・2日目以降の計算
上昇平均=(n日間の上昇平均×(n-1)+当日の上昇)÷n
下落平均=(n日間の下落平均×(n-1)+当日の下落)÷n
=====

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もっとシンプルな計算方法もありますが、ここでは上記の計算方法によりRSIを求め、それを使って色々な検証を加えていきます。

なお、シンプルな計算方法でも極端な違いは生じませんので、あまり神経質にならずに見ていきましょう。

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2006年5月10日 (水)

「移動平均線を骨までしゃぶる」(21)

プラザ合意の途中で話を区切りましたので、続けましょう。この時の収益は88.8円と全期間で最大のプラスをたたき出し、1986年10月には累積171円まで収益が回復しています。長期売買システムですから、こんな芸当もやってのけられますが、実際のディーリングのほうは大きな儲けを出していたものの、それはそれは大変な日々でした・・

さて、マーケットのほうはその後も、1987年2月の「G7・ルーブル合意」(160円から120円へと円の水準がもう一段切り上がりました)、1995年4月に79円75銭のドル最安値を付けたことを受け「G7・ドルの反転」と大きなイベントがありましたが、累積損益は、1986年の171円から、20年かけて30円のプラス(累積201円)に留まっています。

こうして見ると、為替相場というのはプラザ前とプラザ後に大きく分けて考えることが出来るのではないでしょうか。大雑把な言い方ですが、プラザ前は混沌とした相場、プラザ後は秩序ある相場、といった感じです。

今回の「いわゆる」3本の移動平均線による売買手法は、プラザ後20年間の収益が、年平均で1円50銭程度、取引回数が年平均3回にしかなりません。これでは、少なくともドル円週足ではワークしていないと結論付けるしかないですね。

さて、今回のシリーズでは移動平均線にかこつけて、長期における売買セットアップの難しさを取り上げてみました。これは、移動平均線に限らず、どのような手法にも共通の悩みであると思います。こうした悩みを解決するには、複数の取引通貨、複数の取引期間、、複数の取引手法と、リスクを分散することを考えていくしかありません。これはテクニカル系のファンドが取っている手法そのものですが、取引システムを考える者にとっては永遠の悩みなのかもしれません。

移動平均線シリーズは今回をもって終わりとし、次回からは広い意味でのオシレーター系分析手法を取り上げて行く予定です。

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2006年5月 9日 (火)

「移動平均線を骨までしゃぶる」(20)

それでは、検証結果です。チャートは2003年3月以降しか表示されていませんが、検証結果は1971年1月からのものです。

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こうして見ると、結果はかなりのプラス(35年間で201円)ですが、あまりに収益カーブにバラツキがあります。特徴的な変化をその当時の歴史的な背景とともに見て行きましょう。

始まって最初の大きなプラス(+53円)は、1971年7月にエントリーしたドル売りポジションによる収益ですが、これはスミソニアン体制という歴史的な合意で1ドル360円から308円に円が切り上げられたことに伴うものです。その後、1973年2月に日本は変動相場制に移行していますが、その際にはドル買いポジションで大きなマイナス(-35.8円)が出ました。本来、これらの損益は除外すべきでしょうね。

その後、1977~1978年には、ドル売りポジションで大きく収益を伸ばしています(+15.9円、+16.2円、+43円)が、この間はドルが暴落した時期です。1977年の1月に292円台だったドル円は、1978年10月には177円台まで急落を演じ、同年11月、カーターショックと呼ばれるドル防衛策が発表されました。まるで、歴史の教科書を読んでいるみたいですね。(って、私もそうなんですが・・)

その後、協調介入なども功を奏し、1980年4月には261円台までドルは急速に値を戻しました。収益カーブもこの頃までは順調にプラスを積み上げ、最初の大きなピーク、累積146円のプラスを見ることとなっています。しかしながら、収益はその後1984年まで減り続け、一時累積74円まで半減することとなりました。このあたりの動きは、もはや許容範囲を超えていますが、過去の歴史を振り返るのも興味深いので、続けて見ていきましょう。(ようやく、歴史の教科書でなく実際の経験の時代に入ります)

その後、壁のように収益がジャンプアップしているのは、1985年6月のドルショートです。当時、レーガン大統領の強いアメリカ、強いドルの政策による弊害から米国の対外不均衡は無視できない状況となっていました。そこで、出されたのがプラザ合意、協調介入によるドルの切り下げです。(当時、NYでドル円ディーラーをしていたため、プラザ合意は目の当たりにしました。いやー、NY連銀の介入はきつかったです・・)

*次回に続く*

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2006年5月 8日 (月)

「移動平均線を骨までしゃぶる」(19)

前回は3本の移動平均線を使った売買手法でもチャネル・トレードの考え方によるものでした。今回は「いわゆる」3本の移動平均線を使った売買手法について考えてみることとしましょう。

この「いわゆる」3本の移動平均線による手法とは、短期線、中期線、長期線の3本の移動平均線を使ったもので、簡単に言ってしまえば、短期線が中期線、長期線の両者を上抜いたら買い、逆に短期線が中期線、長期線の両者を下抜いたら売りという売買手法です。

これだけでは、短期線が中期線、長期線両者を上抜いた後に、長期線、中期線の間に戻ってきた場合にどうするかという問題がありますので、こうした場合にはいったんポジションをフラットにするルールとします。

つまり、
= = = = = = = = = =
・短期線>中期線>長期線 =買い
・短期線<中期線<長期線 =売り
・それ以外の状態     =ポジション無し
= = = = = = = = = =
ということになりますね。

移動平均線も3本ありますと、どの種類の移動平均線で、パラメータを何にするのかと、なかなか悩ましいところですが、今回は株の世界でよく使われている、5週、13週、26週という週足終値単純移動平均を採用してみることにしました。これらは、それぞれ1ヶ月、四半期、半年の期間に相当するものですが、果たして為替ではどうなのでしょう?

今回は週足ということで、検証にはある程度長期にわたるデータを使ってみようと思いますが、1971年1月まで遡り変動相場制移行前からの全週足データによる検証をしてみることとしましょう。35年分、1800週以上のデータとなりますが、普段使っている日足データが2001~2005年末で、5年 X 52週 X 5日 = 1300日 となりますから、データ数としては際立って多いということでもありません。

エントリーは、金曜NYクローズで売買シグナル(フラットも含め)が出た場合、月曜東京寄付でのエントリーとし、エグジットには上記売買ルール以外に、2円のストップロスを付け加えることとします。

パフォーマンス以外の点でも、歴史的に(?)面白い結果が出てきましたので、次回じっくりと見てみましょう。

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2006年5月 1日 (月)

チャートいろいろ(1)

日米の金利の話もマーケットを騒がせていますし、ゴールデンウィークですから、今回はちょっと趣向を変えて、日米の金利のチャートでも見てみましょう。金利の場合、為替のスポットと違い日々の変動は少ないので、月足チャートで長期間を眺めてみることにします。

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このチャートは、1992年1月から2006年4月まで約15年のドル円月足チャートに、米国はFFレート(下段緑色)を、日本は公定歩合(下段赤色)を併記してみたものです。また、中段の青い線で示されたレートは、FFレートと公定歩合の金利差です。

こうしてみると、この10年間、日本はゼロに近い(現在の翌日物金利が約ゼロなのは皆さん御存知の通り)金利が続いていますので、金利差とは言ってもほとんど米国の金利の変化によるものであることがわかります。

ところで、金利差によるドル買いという言葉がマーケットを支配して久しいですが、実際に金利差と為替のレートが平行に動いている時期というのは、そう多いものではありません。というよりも、こうして長期間を眺めてみると金利差で動いていると言えるのは2004年の年末からのごく短い期間だということがわかります。

さらに、バーナンキ議長の議会証言で、利上げを休止することもありうるとの発言に驚かれた方もいたようですが、過去のFRBの動きを見る限り、利上げにしても利下げにしても、微調整を続けてきたのが米国です。最近は利上げが続いていたとはいうものの、これもここ数年のこと。過去の利上げ局面を見ても、休止したり、利下げサイクルに入ったりと、動きが早いことがわかります。

チャートというのは、為替や金利に限らず過去の動きを俯瞰するのに便利なツールであると同時に、直近の出来事で作られてしまった先入観を無くすのにも役立ちますね。

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2006年4月25日 (火)

「移動平均線を骨までしゃぶる」(18)

それでは、3日高値移動平均線を上抜けたら売り、3日安値移動平均線を下抜けたら買いというトレード手法に工夫を加えてみることにします。前回紹介した「究極のトレーディングガイド」(ちなみに、この本は私は好きな本のひとつです)でも応用として、10日移動平均線をトレンド指標とする手法が紹介されています。

つまり、短期的には逆張り戦略を取りますが、取引自体は10日移動平均線の傾きが示す中期的なトレンドに沿う方法ということになります。この手法に若干のアレンジ(10日移動平均線は中値移動平均とする)を加え、以下のようなトレード手法を考えます。

・買い=10日移動平均線が上向きで、終値が3日安値移動平均線を下回ったら、翌寄付で買い
・売り=10日移動平均線が下向きで、終値が3日高値移動平均線を上回ったら、翌寄付で売り

前回のチャートに10日中値移動平均線を追加し、上記の売買手法に沿ってエントリーの矢印(上向きは買い・下向きは売り)と、そのポジションによるペイントバー(ロングは緑・ショートは赤)を加えたいつものチャートです。今回はドル円・日足(2001年1月2日~2006年4月21日)を使いました。

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特にストップロスとストッププロフィットのルールは加えていませんが、トレンド指標が反転した時(10日移動平均線の傾きが転じた時)と反対側の移動平均線に達した時(ロングの時に高値が3日高値移動平均線を上回った時、ショートの時に安値が3日安値移動平均線を下回った時)にポジションを閉じています。

そして、これもいつもの損益グラフです。

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一時的にパフォーマンスが悪化している時期もありますが、思ったよりも好結果という印象ではないでしょうか。

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2006年4月24日 (月)

「移動平均線を骨までしゃぶる」(17)

2本の移動平均線を使う場合、もっとも一般的な手法は2本の移動平均線のクロスであることは、今まで色々な例をあげて紹介してきました。今回は2本の移動平均線をチャネルとして使う方法について考えていきましょう。

少々乱暴な説明ですが、チャネルとは、チャートの上下に何らかのルールに基づいて線を引き、その上下の線の間に値動きがおさまるような形にしたものと言うことができます。

移動平均線を使ったチャネルとしては、エンベロープ(例:5日移動平均線の上下1パーセントに平行に移動平均線を引いたもの)やボリンジャーバンド(例:20日移動平均線の上下に標準偏差を利用した線を引いたもの)が有名です。

しかし、エンベロープやボリンジャーバンドのように移動平均線に加工をしないチャネルもあります。例えば、「究極のトレーディングガイド」(パンローリング)のチャネル・トレード手法に紹介されているような、3日高値移動平均線と3日安値移動平均線によるチャネルがあります。

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図をご覧になればわかりますが、この方法は単に過去3日の高値移動平均線と安値移動平均線の2本の線をチャートに重ねただけのものです。

このチャネルの場合、上下の移動平均線の間に値動きがおさまるという前提ですから、3日高値移動平均線を上抜けたクローズでは売り、3日安値移動平均線を下抜けたクローズでは買いといったトレード手法が思い浮かびます。

次回は、このトレード手法にもう一工夫加えてみることにしましょう。

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2006年4月18日 (火)

「移動平均線を骨までしゃぶる」(16)

さて、ユーロ円・日足における4日EMAとDMA(4日EMAの2日先行)のクロスによるパフォーマンスを見てみましょう。この場合のクロスとは、赤いEMAが青いDMAを下から上に(買い)、あるいは上から下に(売り)クロスすることを意味します。つまり、EMAが短期移動平均線の役割を、DMAが長期移動平均線の役割を持っていると考えてください。

ユーロ円でもドル円の時と同様に、2001年1月~ブログ執筆時の前週金曜日(今回は4月14日)までのデータを使うことにします。そして、売買シグナルもいつも同様、クロスした翌日の東京寄付でエントリーです。

今回は、初めからMAE(最大逆行幅)チャートを使いストップロスを60銭、MFE(最大順行幅)チャートを使いストッププロフィットを1円50銭と決定したルールも加えました。(どちらもトレーリングはせず、エントリーレートからのストップ幅)

それでは、売買シグナルとバーをペイント(ユーロ・ロング=緑色、ユーロ・ショート=赤色)したチャートをご覧ください。ロング=買い持ち、ショート=売り持ちという用語はOKですね?

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こうして見ると、ストップロス幅、ストッププロフィット幅とも少ないため、全般にポジション保持期間が短く、その日の内にポジションを閉じている(同じバーの上下に矢印がある)例も見受けられます。この方法による過去5年強のパフォーマンスは以下の通りとなりました。

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いかがですか?予想よりかなり高いパフォーマンスになっているのではないでしょうか。
2本の移動平均線のクロスを考える場合、いわゆるDMA(Dual Moving Average=2本の線の期間を短期、長期とする従来の方法)だけでなく、今回のDMA(Displaced Moving Average=同じ期間の移動平均線をずらす方法)も有効であるという紹介でした。

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2006年4月17日 (月)

「移動平均線を骨までしゃぶる」(15)

移動平均線シリーズは、いったん区切ろうと思っていましたが、ご要望にお応えして(?)更にマニアックな路線を突っ走っていきましょう。先日も知り合いから「ここのブログはかなりマニアックですよねぇ・・」と感想をいただきましたが、一般の方からすればテクニカル分析の世界は多かれ少なかれマニアックな世界かと思います。ひとりくらいマニアック路線がいても良いでしょう。

ということで、今回のテーマは「DMA」です。"Dual Moving Average"(2本の移動平均線)もDMAと略されますが、今回のDMAは"Displaced Moving Average"(ずらした移動平均線)です。Displaced(ずらした)手法でもっとも有名なのは、一目均衡表でしょうね。遅行スパンは後ろに(過去に)ずらしていますし、先行スパンは前に(未来に)ずらしています。

また、移動平均線を先行させる手法で比較的有名なのはディナポリかと思います。例えば、ディナポリの3X3は3日単純移動平均線を3日先行させたものに他なりません。

今回はこのDMAの先行させる手法について考えていきましょう。まずは、チャートをご覧ください。

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今回のチャートはユーロ円・日足に4日指数平滑移動平均線(以下、EMA)を2本重ねたものとなっています。赤い線は通常の4日EMA、青い線が4日EMAを2日先行させたものとなっています。

こうして、まずチャートだけを見てどのような感想を持たれましたか?

全く同じ移動平均線をずらすことに意味があるのかと思う方もいるでしょうし、あるいは、赤い線と青い線のクロスを見て結構いいかもしれないと思う方もいるでしょう。次回はこのDMAによるパフォーマンスがどんなものなのかを実際に見てみましょう。

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2006年4月12日 (水)

為替におけるテクニカル分析の難しさ(3)

そして、同じ分析手法であるにもかかわらず、複数の計算方法がある問題です。

この問題は為替に限らず、どのプロダクトにもあてはまることですが、以前RSIの2日目以降の計算、あるいはストキャスティクスの%Dの求め方で質問が出ましたので、今回書いておこうと思いました。

ここでは、ストキャスティクスの%Dの計算方法を例に取ってみましょう。

%Dの計算方法としては、パラメータを5日(%Kの期間)と3日(%Dの期間)とした場合、

Aの方法:
(終値-過去5日間最安値)の3日間の合計÷(過去5日間最高値-過去5日間最安値)の3日間の合計×100

Bの方法:
%Kの3日単純移動平均

の二通りの計算方法があります。Aのほうをより多く見かけるのではないかと思いますが、私が持っているテクニカル分析本でも統一されてはいませんし、チャートツールでもおそらく両者があるものと思われます。

ちなみに私がメインに使っているチャートツールでは、Bが採用されており、私自身がAの計算方法を見慣れていたせいか、最初はおやっ?っと思いました。しかし、そもそも二通りの計算方法があるということは、両者にそれほど大きな差異は無いということでもあります。果たして、Aの方法とBの方法でどの程度の違いが出てくるのかを実際に目で見て確かめてください。

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いつものドル円日足チャートです。中段にチャートツールの規定値であるBの方法による%D(緑色のライン)が、下段に私が自分で組み込んだAの方法による%D(同)が描いてあります。こうして並べてみると、ごく細かな差異はあるものの全体としては、あまり違いが無いということがわかるかと思います。

特定の分析手法で複数の計算方法が存在する場合、実際にはそれほど大きな影響は出てこないというのが実際に比較してみての実感です。今回の問題についても、あまり細かいことにこだわらず、自身のチャートが採用している計算方法を利用し、分析することに時間をかけたほうがよい、というのが私の考えです。

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2006年4月 6日 (木)

為替におけるテクニカル分析の難しさ(2)

次はレートについての問題です。

取引レートも為替におけるテクニカル分析を難しくしている要素のひとつですね。取引時間と同様、為替は取引所があるわけではありませんので、取引業者によりレートが異なりますし、一日のレンジ(安値~高値)も微妙に違っています。

これは個人の取引に限らず、銀行間のインターバンクレートでも言えることです。ブローカーによって取引レートが違うことは不思議ではありませんし、レンジが微妙に違うこともしばしば起こりうることです。特に値動きが激しい際の最高値、最安値には違いが出やすくなりますが、それがストップロスに絡んだりしてくると、わかっていてもなかなか納得しにくいですよね。え、そんなレート本当に付いたの?って。

また、テクニカル分析においても取引時間同様、取引レートの問題が出てきます。最近では、多様な通貨ペアの多様な時間枠のチャートを出せるツールが数多く存在していますが、採用する取引レートによってチャートのバーの長さが微妙に異なってきます。特にチャートの場合、ビッドレートを採用しているケースが多いため、その時のスプレッドによっては違いが顕著でしょう。

私自身、メインのチャートツール(A)以外にサブのチャートツール(B)を使っていますが、どちらも微妙にレートが違うのは日常茶飯事です。一例として4月5日のドル円時間足チャートで比べてみますと、以下のような違いがありました。(それぞれ、OHLCの四本値)

午前9時~10時 A117.45 117.49 117.23 117.39
       B117.44 117.50 117.23 117.37

午後9時~10時 A117.40 117.57 117.31 117.43
       B117.40 117.58 117.30 117.44

こうして見ても、1銭程度の違いは頻繁に起きていそうなことは容易に想像がつきます。取引所取引であれば、同じレートで取引が行われているわけですから、そうした悩みも無いだろうということになりますが、これも前回同様に極端に気にする必要は無いと考えます。もちろん、わずかな違いで結果が違ってくることもありますが、ここでの1~2ポイントの差は大きな流れの中では、それほど大きな影響を与えないというのが実感です。

実際に2つの会社のドル円取引レートを用いて、同じ分析手法で同じ期間バックテストをしてみたことがありますが、それほど目立った違いはありませんでした。ですから、チャートで使われている取引レートについても、あまり細かいことにはこだわらず、自身が使っているチャートによる分析で問題ないというのが私の考えです。

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2006年4月 5日 (水)

為替におけるテクニカル分析の難しさ(1)

今回から為替におけるテクニカル分析の難しさと題して、皆が一度は悩むであろう取引時間と取引レートの違いについて書いておきます。今回は取引時間について。

2月28日のコメント欄でもこの取引時間についての話題が出てきました。私が『私の採用する日足の取引時間(東京9時~NY17時)』と書いたことが発端ですが、取引業者のチャートを何気なく使っていると果たして一日の始まりはいつ?終わりは?と疑問を持つことになります。

何しろ為替の場合、日本時間で言うと月曜の明け方から土曜日の朝まで連続して取引が行われていますので、n分足、n時間足といった日中足ならばともかく、日足となるとどこかで人為的に区切らないかぎり、4本値の寄付と終値が決定できません。月曜の明け方はウェリントン市場の始まり、土曜の朝はニューヨーク市場の終わりということを考えると『東京7時~NY17時』というのも、それなりに理にかなってはいます。

しかし、現実問題としてNZにも米国にも夏時間があり、米国を例にするとNY17時は冬時間だと東京7時、夏時間だと東京6時となります。本来ならば、季節によって終値の時間が違うというのも妙な話ですから、東京6時~翌東京6時とすれば夏も冬も「24時間X5日間」の日足が作れるわけですが、実際には各取引業者によって微妙な違いがあり、こればかりは統一のしようがないと言えそうです。株式や先物のように取引時間がきっちりと決まっている取引所取引が羨ましく(?)思える人もいるかもしれませんね。

ところで、為替ディーラーには日々の自分の記録としてレート、ニュース、損益等を記している人が多いのですが、この「レート」については意外と東京9時~NY17時の時間帯を採用している人が多いのです。これも2月28日に書いたことですが、『東京~海外のレンジをチェックするのに・・シティバンクのインターバンクレンジのページがあり・・昔から東京9時を寄付として公表』というのが理由です。

長期間にわたってデータを蓄える場合、一貫性があったほうが良いという点については特に異論がないと思いますが、はるか以前に日銀が公式東京寄付レートを午前9時と定めていたことが、そもそもの9時寄付の理由と考えられますが、1980年代(あるいは1970年代?)頃から午前9時を東京寄付(=一日の寄付)としていた人にとっては、私も含めて今更変えるのもな、といった思いは強いかもしれません。

他にも、東京午前9時はGMT0時(今はUT0時というほうがメジャーか?)でキリがいいとか、NYで引けてから時間があるので、shステム売買のように翌寄付きでの売買をする際には十分に戦略を立てる時間があるといったメリットもあります。

ただ、ここでの1~2時間の差は大きな流れに乗っていく場合、それほど大きな影響は出てこないというのが実感です。ですから、あまり細かいことにはこだわらず、自身が使っているチャートを使って問題ないでしょう。

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2006年3月28日 (火)

「移動平均線を骨までしゃぶる」(14)

それでは実際のチャートを見てみましょう。いつものドル円・日足バーチャートに「ラーゲル移動平均線」を重ねたものです。

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図中の青い線がFIR(中値の加重平均線)、赤い線がFilt(ガンマ値0.5のラーゲルフィルター線)となっており、FIRがFiltを上回ったら翌寄付でドル買い、FIRがFiltを下回ったら翌寄付でドル売りのシグナルを出しています。最初は、ストップルールもプロフィットルールも加えていませんので、常にドテンの売買シグナルとなっていますね。ロング(ドル買い)ポジションのバーが緑色、ショート(ドル売り)ポジションのバーが赤色というのもいつもと同じです。

このシグナル通りに売買した際の収益グラフも見てみましょう。期間は2001年1月から先週末(2006年3月24日)までの5年3ヶ月です。

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何のルールも加えていない収益グラフでも、なかなかのパフォーマンスを出しています。今まで難しい性格の(?)分析手法を見てきたせいか、性格が良さそうだと思ってしまうのは私だけでは無いと思います。せっかくですから、MFE、MAEも使いパフォーマンスを上げてみましょう。

驚いたことに、MAEによるストップロス幅はわずか43銭、MFEによるストッププロフィット幅が3円90銭となっています。つまり、ストップの幅は小さく、プロフィットの幅は大きくという理想的な数値を出していると言えるでしょう。

Blog_252 Blog_252b

収益グラフからも小さいロスを何度か繰り返した後に、大きくプロフィットを出していることが見て取れます。

もちろん他の通貨ペアでは全く異なった結果を出す可能性はありますが、今回のラーゲル移動平均線とドル円日足の組み合わせはなかなかの相性であると思った次第。

この技法についてはエーラース(John Ehlers)氏が、MESAソフトウェアのサイト(http://www.mesasoftware.com/technicalpapers.htm)でテクニカルペーパーを出しています。全て英語で技術的な用語の連発ではありますが、興味のある方は是非読んでみてください。"Time Warp Without Space Travel"というペーパーが、ラーゲル・フィルターに関する記述となっています。

なお、「移動平均線を骨までしゃぶる」シリーズはいったん今回で終わりです。次回からは別のテーマを取り上げていきましょう。

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2006年3月27日 (月)

「移動平均線を骨までしゃぶる」(13)

予告通り(?)あまり目にしたことが無いと思われる移動平均線を紹介します。いったいどんな移動平均線だろうと思われた方もいるかもしれませんが、名前を「ラーゲル移動平均線」(Laguerre Moving Average)といいます。ラーゲル(Laguerre)というのは数学や電気工学に詳しい方でしたらピンと来る名前でしょうが、ここではなるべく難しい話を抜きにして「ラーゲル移動平均線」がどのようなものなのかを順に説明していきましょう。

「ラーゲル移動平均線」は、一般的な分類でいえば、加重移動平均線であり、4日中値(Mid)移動平均線ということになりますが、少々複雑な加重によるフィルターをかけた移動平均線となりますので、実際の計算式を示しながら、ワンステップずつ説明していきます。

まず、計算のベースとなるレートは中値(Midレート)を使います。その日の高値をhigh、安値をlowと表示するならば、以下のように表示できますね。

Mid=0.5*high+0.5*low

また、4日間の加重移動平均を求める際の計算方法としては、2日前と3日前のレートのみ2倍して、全体を6で割るという加重方法です。前日のレートをMidと表示し、2日前をMid[1]、3日前をMid[2]、4日前をMid[3]と表示すると、この加重レートは以下のように表示できます。

FIR=(Mid+2*Mid[1]+2*Mid[2]+Mid[3])/6

FIRというのは、Finite Impulse Response(有限インパルス応答)の略ですが、ここでは名前はどうでもいいです。このFIRラインが、一般的な移動平均線でいう短期移動平均線の役割を果たします。

次に、長期移動平均線の役割を果たすFiltの計算です。Filtはフィルターの略です。

まず、計算に必要となるガンマ値(gammma)を決定しますが、ガンマ値の規定値は0.5にします。そして、L0からL3までの4つの値を以下のように計算します。[n]はFIRを計算した時同様、過去のレートを意味します。

L0=(1-gamma)*Mid+gamma*L0[1]
L1=-gamma*L0+L0[1]+gamma*L1[1]
L2=-gamma*L1+L1[1]+gamma*L2[1]
L3=-gamma*L2+L2[1]+gamma*L3[1]

そして、このL0からL3までの値をFIRと同じように加重します。

Filt=(L0+2*L1+2*L2+L3)/6

さて、ようやく準備が整いました。頭の中が大混乱という方もいらっしゃるでしょうし、すんなり理解された方もいるでしょう。参考までに、今回の計算式を入力済みのスプレッドシートを以下のURLに上げておきます。

http://ascendant.jp/nfs/laguerre.xls

次回は、実際のチャートを見ていくこととしましょう。

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2006年3月23日 (木)

「移動平均線を骨までしゃぶる」(12) 

MACDには、もうひとつ「MACDヒストグラム」という指標もありますので、これについても少しだけコメントしておきたいと思います。

MACDヒストグラムというのはMACDとシグナルとの差で、MACDがシグナルよりも上にある時にヒストグラムは+、MACDがシグナルよりも下にある時にヒストグラムは-となり、差が大きい(乖離が大きい)とヒストグラムの数値も大きくなります。ですから、MACDとシグナルのクロスは、ヒストグラムではゼロとなります。文章で書くよりも図を見ればすぐにわかりますので、まずはチャート(ドル円・日足)をご覧ください。

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このヒストグラムの利用法として一般的なものが、ヒストグラムの方向の変化でしょうか。例えば、3月2日の位置に縦のラインが引いてありますが、それまで下降していたヒストグラムが上昇に転じるということは、弱気が強気に転じるということ(このチャート例ではドル安からドル高に転じること)を示します。

こうして後から見ると、ヒストグラムの谷や山となっている箇所では実際の値動きも短期的な底や天井となっていることがわかるのですが、ヒストグラムの数値の変化だけを追った場合、果たしてどこまで乖離が広がるかがその時点ではわかりませんので、実際の売買の行動に出られるかというと、これは難しいものがあります。

実際、3月2日のケースでは、ヒストグラムの傾きの変化で3月3日に買いサインを出し、その後3月14日に売りサインが出ます。しかしながら、9月から11月にかけての局面ではヒストグラムが微妙に変化しており、その時点ではヒストグラムがいったん下降に転じているという例が多数出てしまいます。

仮にヒストグラムの傾きの変化をゼロラインの上と下で分け、売買のシグナル(ゼロラインよりも上の山は売り、ゼロラインよりも下の谷は買い)を出し、ヒストグラムの傾きに変化が出た場合はいったん仕切る、といった単純なルールで検証したところ、これも惨憺たるパフォーマンスとなり、MFEやMAEを使っても回復不能という結果になってしまいました・・(ちなみに、買いだけでも同様の結果)

MACDは今回までとして、次回はおそらくあまり目にしたことが無いと思われる移動平均線を紹介しましょう。

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2006年3月22日 (水)

「移動平均線を骨までしゃぶる」(11) 

MACDの料理を続けましょう。

今回の手法もあちこちで見るものかと思いますが、MACDのGC(ゴールデンクロス)、DC(デッドクロス)と言われるゼロラインとクロスの併用です。つまり、以下のようなセットアップとなります。

・買いサイン:ゼロラインより下でMACDがシグナルを上抜いたら買い
・売りサイン:ゼロラインより上でMACDがシグナルを下抜いたら売り

ただし、売買サインが出た後にMACDとシグナルがクロスした場合は、いったんポジションを仕切り、再び売買サインが出た段階で上記の売買を仕掛けることとします。この検証もドル円・日足、期間は2001年1月~2006年3月10日を使ってみます。

それでは、いつものグラフです。

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これまた、冴えないパフォーマンスです・・ということで、「MAEチャート」と「MFEチャート」を使って、ストップロスとストッププロフィットの設定をしました。今回もストップロスが1円50銭、ストッププロフィットは3円と前回と同じ値幅でした。どちらもエントリーポイントからの値幅でトレーリングはしません。

Blog_222 Blog_222b

今回の手法も、ストップとプロフィットのルールを組み合わせることで、なんとか見られるものになったとは思いますが、MACDのいわゆるGC、DCのパフォーマンスよりも前回の単なるクロスのみのほうがパフォーマンスが良かったと言うのは意外な結果だったと言えるでしょう。

なお、単にゼロラインを上抜ける、下抜けるといった売買手法は取り上げませんでしたが、これはドル円日足では惨憺たるパフォーマンスでマネーマネージメントを併用しても回復不能だったということを付け加えておきます。(もちろん、他の通貨ペアや時間枠ではワークする可能性があります。)

次回もMACDを続けます。

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2006年3月17日 (金)

「移動平均線を骨までしゃぶる」(10) + ストップロスについて(4)

まずは単純な「MACDとシグナルのクロス」から見ていきましょう。MACDがシグナルを上抜いたら買い、MACDがシグナルを下抜いたら売り、というセットアップです。検証にはドル円・日足、期間は2001年1月~2006年3月(先週まで)を使ってみます。

わかりやすいように売買シグナルを矢印で表示し、買い持ちの時はバーを緑色に、売り持ちの時はバーを赤色にペイントしておきます。すっかり見慣れた損益グラフも並べておきましょう。

Blog_211 Blog_211b

うーん・・このままではいくらなんでも冴えないパフォーマンスですね・・ストップロス and/or ストッププロフィットのプロテクションルールを併用する必要がありそうです。

どの程度改善できるかはわかりませんが、最初にストップロス幅を決める必要があります。ストップロス幅を決めるためのツールとして今回は「MAEチャート」を使いましょう。

MAEとは”Maximum Adverse Excursion”の略で”最大逆行幅”と訳されます。MFEチャートがストッププロフィットを決めるためのチャートであったのに対して、こちらはストップロスを決めるためのチャートとなります。

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MAEチャートもMFEチャート同様に青い線が重要です。青い線がピークを付けている赤い矢印のところを見ると「Stop at 1.4800」とありますので、ここではストップロス幅として、エントリーから1円50銭のストップロス(トレーリング無し)を設定することにします。

この設定により、パフォーマンスは改善したもののまだまだ不満が残りますので、MFEチャートも併用してストッププロフィット幅も設定することとしましょう。

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MFEチャートにより、ストッププロフィット幅はエントリーから3円(トレーリング無し)と設定すればよいことがわかりますので、ストップロスとストッププロフィットの両者を設定したセットアップによるチャートと損益グラフを載せておきます。

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個人的には損益のブレが大きくまだまだ不満ですが、なんとか見られるものになったと思います。

さて、今回のテーマには色々と考えさせられる要素が多かったのではないでしょうか?

世間一般に評判がいい、流行っている手法だからといってパフォーマンスがいいとは限らないのです。ましてや、書かれていることを鵜呑みにしてトレーディングに使うなんて、怖すぎます!

そして、ストップロスの重要性です。ストップロスの置き方ひとつで、プラスにもマイナスにもなってしまいます。ストッププロフィットも含めて、資金管理(マネーマネージメント)はしっかりとしたいものです。

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2006年3月16日 (木)

「移動平均線を骨までしゃぶる」(9)

それでは、MACDです。MACDは”Moving Average Convergence Divergence”の頭文字で、私は普通にエム・エイ・シー・ディーと読みますが、マックディーとも呼ばれ、書店に並んでいる為替本でも馴染みがあるテクニカル分析のひとつです。

私自身も参考にするスタディのひとつではありますが、私の場合はどちらかというと副次的にトレンド・インディケーターとしての利用に留まっています。ここでは、一切の先入観を取り除き一般的に言われている利用法について見ていきましょう。

まず、計算方法ですがMACDは2本の指数平滑移動平均(EMA)を使います。一般的には12日と26日のEMAを使い、12日EMA-26日EMAの値がMACD、このMACDの9日EMAがシグナルと呼ばれる線です。実際のチャートをご覧ください。

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このチャート(ドル円・日足バーチャート)において、上段のメインチャートの薄い緑色の線が12日EMA、薄い紫色の線が26日EMAです。MACDは、この2つのEMAの差を取りますので、2つのEMAがクロスする日がMACDがゼロとなる日です。

下段のサブチャートを見ると、青い線がMACDの線となっており、1月31日に2つのEMAがクロスした際にMACDがゼロの位置(黒い点線)にあることがわかります。そして、サブチャートの赤い線がMACDの移動平均線、シグナルと呼ばれる線です。

このMACDの見方として代表的なものに以下の2つがあります。

1「MACDとシグナルのクロス」
  MACDとシグナルのクロスを移動平均線のクロスのように考え、
  MACDがシグナルを上抜いたら買い、MACDがシグナルを下
  抜いたら売り。

2「MACDとゼロライン(黒い点線)のクロス」
  MACDがゼロラインを上抜いたら買い、MACDがゼロラインを下
  抜いたら売り。

通常、「MACDとシグナルのクロス」をもって売買のサインと考えるといった説明がされていることが多いかと思います。ということで、ようやくMACDを料理する準備が整いました。次回はこの売買サインに対する検証を行い、そこからMACDを有効に使うための方法について考えていきましょう。(って書くと、パフォーマンスが良くないことを予告しているように読めますね・・)

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2006年3月10日 (金)

「移動平均線を骨までしゃぶる」(8)

だいぶ間が空いてしまいましたが、このシリーズもしつこく続けていきます。次のお題は、指数平滑移動平均(EMA)を取り上げてみましょう。このEMAから発展形としてのMACD、そしてMACDによるトレーディングの検証、MAE(最大逆行幅)チャートによるストップロスについてまでをしばらく論じていこうと思います。

今までの移動平均は単純移動平均で、過去n日間の終値、あるいは中値(=高値と安値の中間値)といったレートを単純に平均したものでした。今回登場する指数平滑移動平均(EMA)は端的に言ってしまうと過去全てのレートを計算期間とする移動平均ということになります。

ここで計算方法の説明を始めるとそれだけで終わってしまいそうですので、具体的な計算方法については「指数平滑移動平均」「計算方法」あたりをキーワードに検索をしていただくこととして、指数平滑移動平均は単純移動平均に修正を加え、より価格の動きに沿った平均線となるということを、まずはご理解ください。

実際に比較したほうがわかりやすいでしょうから、チャート上に終値による20日単純移動平均線と20日指数平滑移動平均線を描いてみましょう。

Blog_19

赤い線が単純移動平均、緑の線が指数平滑移動平均です。後者のほうがより実際の値動きに沿った平均線であることが視覚的にわかるのではないでしょうか。

次回は、この指数平滑移動平均を使ったMACDを取り上げます。為替の取引でもMACDは流行っているようですsが、果たしてどの程度のパフォーマンスが期待できるのでしょうか?

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2006年3月 6日 (月)

マルチタイムフレームについて(1)

コメント欄でちょっと書きましたが、週末にシステムをアップグレードしました。”FAR for the Galactic Trader with Fibonacci Trader (real time)”(http://www.mmacycles.com/far.htm)というものです。私の場合、金融占星術にも対応していないと困りますので、このバージョンを使っていますが、金融占星術非対応のものもあり、そちらでしたら比較的手頃な価格です。

さて、今回はマルチタイムフレーム(Multiple Time Frames)って何?という用語の説明をしておきましょう。直訳すると「複合時間枠」ですが、まさにこの直訳通りです。複数の時間枠によるテクニカル分析やシステム売買手法のことをマルチタイムフレームと呼ぶのだと考えていただいて間違いありません。

実際の例を見てみましょう。

Blog_18

何やら、ごちゃごちゃしたチャートですが、わかりやすくするために日足と週足を同時に描いてあります。青いローソクはドル円の日足を表し、薄い赤で囲んだ四角は週足のバー(緑色の小さい点は週足の終値)を表しています。実際に数えてみるとわかりますが、週足のバーの中には日足が5本あるはずです。

また、このチャートに重ねて表示したスタディは一目均衡表の転換線です。青い線は日足の転換線を、赤い線は週足の転換線を示しています。(右端の数字は3月3日現在のそれぞれの値)

マルチタイムフレームについて考える場合の基本として、各時間枠にはそれぞれ固有の特徴があると同時に、上位の時間枠(この場合、週足)は下位の時間枠(この場合、日足)よりも優位にあるということが言えます。

移動平均線でも短期移動平均、中期移動平均、長期移動平均といった3本の線を使い異なった時間枠を考えることはありますが、こうした擬似的な複合ではなく、真の複合と呼んでもよいでしょう。

今回の例では、週足の転換線が日足でもサポート、あるいはレジスタンスとして効いている場所があるのだなという程度の理解で構いません。今後、こうしたマルチタイムフレームについても、考えていきたいと思います。

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2006年2月28日 (火)

ストッププロフィットについて(4)

(前回からのつづき)

そして、もっとも重要なのが青い線で示されるラインです。この青い線は仮に横軸の数字のストッププロフィットを置いたならば、右側縦軸の数字の最終結果になったはずであるということを示すラインです。

このMFEチャートでは、約3.00(約3円のストッププロフィット)と約4.00(約4円のストッププロフィット)の2ヶ所にピークがありますので、ここでは欲張らずに少ない数値のピーク約3.00を採用することとしましょう。ちょうど赤い矢印でしめされる場所となりますが、このことから、約3円のストッププロフィットを置いたとすれば、累積損益はプラス29(仮に100万ユーロの取引をした場合には2900万円のプラス)になったということがわかるのです。

それでは、実際に前回の取引手法にエグジットルール2を加えた最終形としましょう。

= = Entry Rule = =

*スワップ金利狙いでユーロ買いのみ

「6日中値移動平均線の傾きを見て、傾きが上向きに変化したら翌日寄付でユーロ買い」

= = Exit Rule 1 = =

*ユーロ下落リスクを避けるためトレーリングストップ

「過去3日間のレンジの平均値をストップロス幅とし、買った日の安値からストップロス幅以上ユーロが売られた場合、ユーロ買いポジションを仕切る」

「含み益を無駄にしないよう、日々トレーリングする。ユーロが上昇すれば、その上昇した安値から過去3日間のレンジの平均値をストップロス幅とする」

= = Exit Rule 2 = =

*収益カーブが安定する目標収益を設定

「ストッププロフィットを3円とする」

= = = = = = = = = =

さて、いつもの取引チャートと損益グラフを示します。

Blog_171 Blog_171b

いかがでしょうか。

この手法でも前半の収益カーブは増加率という点から納得できるものではありませんが、少なくとも損失を抑えることと、累積損益を改善させるという目的は十分に達成できていることがおわかりいただけるかと思います。

こうした手法は、最適化(オプティマイズ、カーブフィッティングという)と呼ばれ、実際にはあまりやりすぎると良くないのも事実です。というのも、最適な数値は、年により、期間により当然異なってくるからです。

しかしながら、テクニカル分析のパラメータ(何日の移動平均を使うか、等)における最適化と異なり、収益目標としてMFEチャートを用いることは、資金管理の観点からは意義のあることです。ツールが無いとなかなか実践するのは難しいですが、こうした考え方があるのだということは知っておいて欲しいと思います。

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2006年2月27日 (月)

ストッププロフィットについて(3)

今回はエグジットルール2としてストッププロフィットを付け加えることを考えます。おそらく、日本ではあまり目にすることの無いチャートも登場しますが、丁寧に説明していきたいと思いますのでわかるまで何度も読み返してみてください。それでもわからない時は遠慮なく質問してください。

このブログに今まで書いてきたこと、そして今後も延々と(?)書いていくことをきっちりと理解できれば、皆さんのトレーディングに対する考え方と資金管理に対する考え方は下手なプロよりよっぽど上だと思います。金融機関で取引をしているからすごいというようなことは決してありません。私は自分のお金を使って相場に対峙している個人投資家の意識のほうがはるかに高いと思うのです。

前置きが長くなってしまいました。

それでは、どのようなストッププロフィットの考え方が正しいのでしょうか?ストップロス同様に過去3日間のレンジを使ったストッププロフィットはどうかと思われた方、それも正解です。今回の取引手法ではストッププロフィットにストップロスと同じ手法を取り入れることで急激にパフォーマンスは良くなります。しかし、今回は違ったアプローチでストッププロフィットのレベルを決定する方法について説明していきます。

まずは、下のチャートをご覧ください。

Blog_16

これは、MFEチャートというものです。MFEとは"Maximum Favorable Excursion"の略ですが、日本語では最大順行幅と訳されます。いまひとつ訳としてピンと来ないのでそのままMFEチャートという名称を使います。

このグラフには多くの情報が示されていますが、情報の基となっているのは前回設定した取引手法の各損益です。赤い四角(□)で示される点は、最終的にマイナスになった取引を示し、緑色の丸(○)で示される点は、最終的にプラスになった取引を示します。

そして、左側縦軸の数字は最終結果としての各損益、つまり赤い四角の場合は損失額を、緑色の丸の場合は収益額を示しています。また下側横軸の数字は各取引がエントリー後にもっとも収益が伸びた際の収益額を示しています。MFEチャートの意味はここから来ています。つまり、最終的にプラスあるいはマイナスにかかわらず、各取引が潜在的に持っていた収益額、最大順行幅を知るためのチャートです。

一例として、黒い矢印のあたりをご覧ください。ここには赤い四角も緑の丸も存在していますが、ここは横軸の数字が0.75となっていますので、仮に100万ユーロの取引をした場合には最大75万円の含み益があったということを示し、片やプラス75万円(緑色の○)、片やマイナス75万円(赤い□)の結果に終わったということがわかります。

(次回につづく)

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2006年2月24日 (金)

ストッププロフィットについて(2)

それでは、エグジットルール1としてストップロスを付け加えてみましょう。

= = Entry Rule = =

*スワップ金利狙いでユーロ買いのみ

「6日中値移動平均線の傾きを見て、傾きが上向きに変化したら翌日寄付でユーロ買い」

= = Exit Rule 1 = =

*ユーロ下落リスクを避けるためトレーリングストップ

「過去3日間のレンジの平均値をストップロス幅とし、買った日の安値からストップロス幅以上ユーロが売られた場合、ユーロ買いポジションを仕切る」

「含み益を無駄にしないよう、日々トレーリングする。ユーロが上昇すれば、その上昇した安値から過去3日間のレンジの平均値をストップロス幅とする」

= = = = = = = = = =

これで、移動平均線・骨までシリーズ第6回のドル円の手法と同じになりましたね。パフォーマンスがどうなったのかを見てみましょう。

Blog_151 Blog_151b

前回よりはましになったものの、前半の損益グラフはとても許容できるようなものではありません。前回あれほど有効だったストップロスを採用しているにもかかわらず、このパフォーマンス・・何かが足りないということです。

そこで、次回はエグジットルール2としてストッププロフィットを付け加えることを考えてみましょう。ようやく、本題にたどりつきました。

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ストッププロフィットについて(1)

今回から少々妙なテーマで進めます。

「ストッププロフィット」?? 本来ならばテイクプロイットと言うべきでしょう。いままで、ストップロスの話をしてまいりましたが、本来ならばストップロスもストッププロフィット(テイクプロフィット)も同じ土俵の話です。

つまり、ポジションを作るエントリー(Entry、入口)に対して、ポジションを閉じるエグジット(Exit、出口)は、それがプラスであろうがマイナスであろうが、ポジションを作る時点でどこで閉じるかが決まっていることが理想であり、こうしたルールを守っていれば、取引撤退という憂き目は見ないで済むわけです。もちろん、これが全てというわけではありませんが、非常に重要なポイントです。

そこで、このことをより深く考えていくために、移動平均線・骨までシリーズ第6回の手法をユーロ円にあてはめて話を進めていくことにします。まずは、エントリー・ルールです。

= = Entry Rule = =

*スワップ金利狙いでユーロ買いのみ

「6日中値移動平均線の傾きを見て、傾きが上向きに変化したら翌日寄付でユーロ買い」

= = = = = = = = = =

もう、具体的な説明は不要でしょう。まずは、ストップロスの大切さを認識するため、このエントリールールだけでエグジットルールの無い売買結果を見てみましょう。期間はドル円と同じく2001年の年初から今週初めまでとなっています。こちらも見慣れた取引チャートと損益グラフですから説明はいりませんよね?

Blog_141 Blog_141b

直近の取引チャートを見ている限りではそれほど悪くなさそうにも見えますが、損益グラフを見る限りにおいては、やらないほうがいいとしか言えません。これは、結構重要なことなのですが、テクニカル分析を使う場合はもちろんのこと、そうでない場合でも、きちんとしたエグジット・ルールがあるかないかで、結果は180度異なる場合があるということを知って欲しいと思います。

エントリー・ルールを生かすも殺すもエグジット・ルール次第ということです。

次回はここに、エグジットルール1としてストップロスを付け加えるところからスタートします。

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2006年2月14日 (火)

ストップロスについて(3)

前回のストップロスの話の続きです。

ようやく過去3日間のレンジを利用したストップ幅の計算にたどりつきましたが、3日間のレンジに着目するストップのことをここでは「3バー・ストップ」(過去3日間のバーチャートを参照するストップロスの意)と呼ぶことにしましょう。ところが、過去3日間のレンジに注目したストップにもいくつかの種類があります。

最初に登場すべきは過去3日間の高値安値を抜けるストップでしょう。いわゆる「3バー・ストップ」です。これは当日を含めない過去3日間の高値、あるいは安値を抜けた時点でポジションを切るストップロスを言います。

これを移動平均線・骨までシリーズ第6回の手法にあてはめると以下のようになります。

= = = = = = = = = =

*スワップ金利狙いでドル買いのみ

「6日中値移動平均線の傾きを見て、傾きが上向きに変化したら翌日の寄付でドル買い」

*ドル下落リスクを避けるためトレーリングストップ

「過去3日間の安値を抜けてドルが売られた場合、ドル買いポジションを仕切る」

「含み益を無駄にしないよう、日々トレーリングする。ドルが上昇すれば、その上昇にあわせた過去3日間の安値をストップロスとする」

= = = = = = = = = =

オリジナルのストップロスに較べるとはるかにシンプルですね。既にお気づきかと思いますが、オリジナルの「3バーレンジ・ストップ」(過去3日間のバーチャートの値幅を参照するストップロスの意)は、今回紹介しているストップロスの中でもっとも複雑なものだったのでした。いきなり複雑な手法から始まって、うっ・・となられた方、ごめんなさい。ストップロスも奥が深いんだと強烈な印象を与えたかったということでご容赦ください。

さて、話を戻して「3バー・ストップ」です。こちらは、それほど難しい考え方ではありませんので、1月18日の寄付でドル買いポジションを115.59で作ったところから話を始めましょう。「当日を含めず」過去3日間の安値ですから、1月18日のストップは113.86、1月19日のストップも113.86です。1月20日になると当日を含めない過去3日間の安値が114.57に上昇しました。そして23日にこの114.57が付くこととなり、ここで18日のポジションはジエンドです。以下に、ストップロスを計算するための1月13日以降のレンジを書き抜いておきますので参考にしてください。

dd-mmm-yy open    high    low    close   stop(3days low)
13-Jan-06 114.60  114.80  114.15  114.17  a
16-Jan-06 113.87  115.12  113.86  114.96  b
17-Jan-06 115.09  115.94  114.57  115.48  c
18-Jan-06 <115.59> 115.90  114.80  115.24  d 113.86(a,b,cの内、b)
19-Jan-06 115.30  115.58  114.93  115.41  e 113.86(b,c,dの内、b)
20-Jan-06 115.53  115.68  114.96  115.28  f 114.57(c,d,eの内、c)
23-Jan-06 115.16  115.31 <114.15> 114.42

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2006年2月13日 (月)

ストップロスについて(2)

今回もストップロス・オーダーの話です。ストップロスの置き方(ストップ幅の計算方法)には様々なものがありますが、広くどのようなプロダクトにも使える代表的なものとして、単純な値幅によるストップロスがあります。

これは「ティック・ストップ」というもので、たとえばドル円で1円(100銭)とか、ユーロドルで100ポイントというように、最小ティックの100倍といったような値幅を基準にしたストップ幅の計算方法です。おそらくストップロスというとこれしかないと思われている方も多いくらい有名なものでしょう。

この方法は、わかりやすいということがありますが、具体的に何ティックにすればいいのか(ドル円のストップ幅は何銭?)となると、なかなか難しいものがあります。また、ドル円とユーロドルが同じ値幅ではないはずですし、同じ対円でもドル円とポンド円が同じ値幅ではないであろうことは想像に難くないでしょう。単にいくら損をしたら切るという発想が間違いであるとは言いませんが、ストップロスの概念としてわかりやすい反面、ストップ幅という視点からは難しいものがあります。

次にわかりやすいストップとしては「パーセント・ストップ」があります。これは名前のとおり、そのプロダクトの価格の何%かの値幅をストップ幅にするというものです。たとえば、2月10日の終値を基準に1%のストップ幅を求めると、ドル円は118ティック(1円18銭=117.85 X 1%)、ユーロドルは119ティック(119ポイント=1.1906 X 1%)、ユーロ円は140ティック(1円40銭=140.32 X 1%)という具合です。

この方法は、日々の変動により同じ1%でもストップ幅が変わってしまいますが、プロダクトの価格の大小に関係なくパーセントで決められるというメリットはあります。しかし、ティック・ストップ同様にストップ幅を何パーセントにすればいいのか?というと悩ましいものがあります。実際に、な、悩ましい・・と思う人も多いはずです。

そこで、視点を直近の値幅を基準に考えたらという発想から、過去3日間あるいは過去5日間といった比較的短い期間のレンジを基準にストップ幅を求めるストップロス・オーダーが登場してくることになります。こうした手法はアメリカではそれなりにメジャーなものであると思われますが、日本よりも多くの個人投資家がいて、しかもシステム売買的な発想をする投資家が多い国ならではだと思います。

前回はいきなり具体的な話に入り、面食らった方もいらっしゃったのではないかと思いますので、こうした背景を説明した上で、3日間のレンジ(5日間でもいいのですが、ここでは3日間にしましょう)に注目したストップ幅の計算についてもう少し話を進めて行こうと思います。

移動平均の話はどうしたんだろう?と思われた方、こちらもまだまだ続くのですが、実際にはどれも個別の話として切り離せるものではありません。広く相場を考えるという観点からこれからも複数のテーマを平行して書いていきますので、よろしくおつきあいのほどを。

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2006年2月 9日 (木)

「移動平均線を骨までしゃぶる」(7)

それでは取引の詳細を見て行きましょう。

今回の取引手法では「ドル買いしか取引しない」という点がもっとも重要なポイントとなっていることは前回コメントした通りです。現在、日本とアメリカの金利差はスワップ金利に該当する翌日物金利でさえ4.5%近くに達しており、為替保証金取引のようにレバレッジを有効に使える環境下ではドル買いポジションとドル売りポジションを同じ土俵で考えることに無理があると思うのは、ごく普通の発想であると思います。

そこで今回の取引手法では、このスワップ金利を最大限に利用して実体以上のパフォーマンスをたたき出すことを念頭に取引ルールを設定することにしました。損益の推移を見る限りでは、右肩上がりではあるもののある程度のドローダウン(収益ピークからの落ち込み幅)があることも事実です。以下に2001年以降の各年ごとの損益と通算の損益を毎回100万ドル取引したものとして書き出してみましょう。

            通算
 2001年 1097.3万円  1097.3万円
 2002年  809.4万円  1906.7万円
 2003年 -279.7万円  1627.0万円
 2004年  661.0万円  2288.0万円
 2005年  453.7万円  2741.7万円
 2006年  258.0万円  2999.7万円(2月7日まで)

こうしてみると、2003年単年ではマイナスになっているものの順調に売買益を積み上げていることがわかります。

さらに、スワップ金利を考慮すると2001年以降2月7日までの合計で598.2万円の金利収入(翌日物ドル金利をポジション保有期間にあわせて計算)となり、下の図のような損益グラフになります。

Blog_101

2月7日に93回目の取引を閉じた段階での損益は、売買益2999.7万円 + スワップ金利598.2万円の3597.9万円です。(グラフ中赤い部分が売買益、水色部分がスワップ金利)

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2006年2月 6日 (月)

ストップロスについて(1)

前回の話を続ける前に「ストップロス」についての話をしましょう。

ストップロスは損失確定の逆指値注文(例:50銭逆方向に動いたら損切る等)という認識が一般的かと思いますが、トレーリング(一日が終わった段階、あるいはザラ場中に一定のルールに基づいて注文の水準を変えていく手法)と組み合わせることで、損切りに限定することなく、広くポジションの仕切り注文として有効な手法となります。

現在、話が進行中の移動平均線を使った取引手法でもトレーリング・ストップを利用しています。しかし、ここで使っているトレーリング・ストップは日本ではあまり一般的では無いようなので、少し丁寧に説明することにしました。まず、図をご覧下さい。

Blog_91

この図は現在紹介中の取引手法をエクセルで実践することを想定して作ってみたものです。今回はこの中の、J・K・L列に示されるストップロスの具体的な計算方法について説明することにします。

前回ストップロスのルールは「過去3日間のレンジの平均値をストップロス幅とし、買った水準からそれ以上ドルが売られた場合、ドル買いポジションを仕切る」というものでした。

まずストップロス幅を求めましょう。J列にレンジと書いてあるように、この列で日々のレンジ(高値-安値)を求め、K列でこのレンジの3日移動平均を計算します。このK列の値幅がストップロス幅ということになります。

1月17日の行を見るとH列で示されるようにドル買いシグナル(黄色のセル)が点灯しています。ですから、翌18日の寄付(東京午前9時)で成行のドル買いポジションを建てることになりました。この日のレートは115.59です。

いっぽうストップロス幅はドル買いシグナルが点灯した日に既に決まっています17日のK列を見るとストップロス幅は1円09銭です。このストップロス幅をその日の安値である114.57から引いてあげると113.48というレートが出ます。このL列のレートがストップロスレート(エグジット・ポイント)ということになるわけです。

次にトレーリングのルールです。「含み益を無駄にしないよう、日々トレーリングする。ドルが上昇すれば、その上昇したレートから過去3日間のレンジの平均値をストップロス幅とする」というルールですね。

18日に買い建ててからの安値の推移をご覧下さい。20日までは"higher low"、つまり安値が日々切り上がっています。ですから23日のストップロスレートは過去3日間のレンジ移動平均である82銭を安値114.96から引いた114.14ということになります。23日の安値はなんと114.15!わずか1銭差でセーフです。まさに首の皮1枚でつながったと胸をなでおろしましょう。

この114.15という安値は"lower low"、つまり前日の安値よりも下がっていまね。そこでトレーリングです。24日のストップロスは前日23日の安値114.15ではなく前々日20日の安値114.96を使います。この114.96から過去3日間のレンジ移動平均である84銭(こちらは素直に過去3日間です)を引いた114.12がストップロスになるのです。

図中では赤い字で示された安値が"lower low"となりますのでトレーリングの対象です。L列のストップロスレートも赤い字になっていますので、確認してみてください。

なお、スプレッドシートは以下のURLにアップしてありますので、必要に応じてご利用ください。
http://ascendant.jp/nfs/stop_point.xls

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2006年2月 1日 (水)

「移動平均線を骨までしゃぶる」(6)

前回登場した色々なレートによる移動平均線の内、今回は「中値移動平均線」による売買手法について考えてみることにしましょう。

「移動平均線を骨までしゃぶる」(1)でも紹介した「移動平均線の傾きを見て、傾きが上向きに変化したら買い、傾きが下向きに変化したら売り」という1本の移動平均線を使った売買手法を、今回はより短い日数の6日とし、更に次のようなルールにしてみます。

= = = = = = = = = =

*スワップ金利狙いでドル買いのみ

「6日中値移動平均線の傾きを見て、傾きが上向きに変化したら翌日の寄付でドル買い」

*ドル下落リスクを避けるためトレーリングストップ

「過去3日間のレンジの平均値をストップロス幅とし、買った水準からそれ以上ドルが売られた場合、ドル買いポジションを仕切る」

「含み益を無駄にしないよう、日々トレーリングする。ドルが上昇すれば、その上昇したレートから過去3日間のレンジの平均値をストップロス幅とする」

= = = = = = = = = =

この手法のメリットとして以下の点があげられます。

○6日間という短い期間を採用することで取引回数を増やすことができる。

○中値移動平均線を採用することで、NY市場の引け間際に起きる急な動きを緩和できる。
◎ドル売りポジションを除外することで、スワップ金利を受け取る取引のみできる。
 (これは、今回の取引手法の最大のメリットですね!)

○直近の値動きを勘案したストップロスを置くことで、機動的な取引ができる。

それでは、実際の売買がどのようなものになるのか2005年3月~先週のチャートと、2001年1月~先週の損益推移を眺めてみましょう。

Blog_81 Blog_81b

ちなみに、現在は115.59のドル買いポジション保持中、ストップロスは114.87でトレーリングをしています。

次回は、この手法につき更に深く掘り下げて考察していきます。

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2006年1月31日 (火)

「移動平均線を骨までしゃぶる」(5)

さて移動平均線の話に戻ります。まずは下の4本値をご覧ください。これは先週一週間のドル円のレンジを示しています。

dd-mmm-yy Open High Low Close
23-Jan-06 115.16  115.31  114.15  114.42
24-Jan-06 114.46  114.87  114.38  114.70
25-Jan-06 115.09  115.99  114.64  115.85
26-Jan-06 115.80  116.53  115.45  116.45
27-Jan-06 116.32  117.45  116.12  117.30

ちなみに、Openは東京午前9時のレートを、CloseはNY午後5時のレートを採用し、HighとLowはその間のレンジとなっています。(インターバンクレート)

それでは、5日移動平均値はいくらになるでしょう。115.74が正解でしょうか?正解ではありますが、正解のひとつという表現がより適切でしょう。この値は5日終値移動平均値ですね。

他にも、(a)115.37、(b)116.03、(c)114.95、(d)115.49といった値も全て5日移動平均値としては正解ということになります。(a)は寄付移動平均、(b)は高値移動平均、(c)は安値移動平均、(d)は中値移動平均です。(d)の中値とは、高値と安値の中心値を示します。
試しにドル円のバーチャートにこれら5種類の移動平均線を引いてみましょう。以下の図では(a)寄付移動平均線が黄色、(b)高値移動平均線が青、(c)安値移動平均線が緑、(d)中値移動平均線がピンク、そして終値移動平均線が赤で示されています。

Blog_71

計算の基になるレートが違うだけで、ずいぶんと違った線になることだけはおわかりいただけるかと思います。

次回からは、こうした終値ではなく他のレートによる移動平均線を使った分析手法について考えていきたいと思います。

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2006年1月24日 (火)

「移動平均線を骨までしゃぶる」(4)

前回は、MA5&20w/Trend と名付けたいわゆるゴールデンクロスとデッドクロスによる売買、「20日移動平均線の傾きが上向きの時、5日移動平均線が20日移動平均線を上抜けたら買い、その逆は売り」という手法をシンプルに実践した場合の結果を示しました。

今回は、この手法にストップロスルールを加えてみます。ストップロスというのは一定のルールに基づきその時に建てているポジションを仕切るルールですが、単に損失を確定するだけでなく、損失を抑えつつ利益を増やすことまで考える必要があります。

一般的にはトレーリングストップというマーケットの値動きにあわせストップロスの水準を変えていく手法が取られますが、今回のトレーリングストップは過去3日間の高値安値を抜けた際にポジションを仕切るというものを採用しました。つまり、ドル買いポジションを持っている時は、過去3日間(当日を含めずに、昨日、2日前、3日前まで)の安値を抜けた際にポジションを仕切り、ドル売りポジションを持っている時は、過去3日間の高値を抜けた際にポジションを仕切ることになります。

実際にこのストップロスルールを加えた取引状況と損益グラフを見てください。黒い矢印がストップロスルールにもとづいた取引(仕切り)となっています。

Blog_51 Blog_51b 

前回のストップロスルールの無かった時に比べ、大きな変化が見られますね。

・ポジションを持っている期間(ドル買い=緑、ドル売り=赤)が極端に短くなった。

・総損益の絶対値は減少したが、収益のカーブが着実に積みあがっている。

この2点に集約されるかと思いますが、特に後者のポイントは重要です。いかに損失を抑えながら着実に収益を積み上げていくのかということは、損益の絶対値を追うこと以上に取引を長く続けていく上では大変に重要なことです。

参考までに、2001年から2005年までのパフォーマンス・サマリーとその意味を載せておきますが、この表からも色々なことが見えてくると思います。ぜひ皆さんで考えてみてください。(単年でのサマリーは省略しますが、全ての年において損益はプラスになっています。)

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移動平均線シリーズの手始めにゴールデンクロス、デッドクロスを題材にしてみましたが、移動平均線もこうして見ると面白くないですか?

移動平均線、まだまだ続きますが話が少しずつ難しくなってきていますので、休憩も兼ねて次回は占いの話でも。

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2006年1月19日 (木)

「移動平均線を骨までしゃぶる」(3)

移動平均線シリーズの3回目になりますが、しばらく続きます。占いの話でも挟みながら飽きないように続けていきますね。

前回は3つの売買手法、MA5&20simple、MA20past、MA20slopeの売買推移チャートと損益推移グラフを示し、一緒に重要なポイントを考えてくださいというところまででした。何か見つかりましたか?

いろいろな発見があったかと思いますが、以下にいくつかのポイントをあげてみましょう。

・移動平均線自体がトレンドフォロー型手法であるため、トレンドが明確な場合(強い上昇トレンド、あるいは下降トレンド)には、どの売買手法も有効である。しかしながら、トレンドが明確でない場合(もみあいの局
面)には、だましが多く発生し、損益に与えるマイナス面が大きくなる。この、だましを少なくするフィルターをかけることでより有効な手法へと発展させることができそうである。

・トレンドフォローという面に着目した場合、終値が移動平均線を抜けるMA20pastのほうが長い目で見た場合有効であるものの、ここ2年ほどは全くワークしていない。移動平均線の傾き自体に着目するMA20slopeは、ただ損
益が上下しているように見えるものの、他の手法と組み合わせる等うまく使えばブレが少なくなりそうである。

・どの手法も2006年1月現在では損益がプラスであるものの、その過程において損益のブレが大きく、明確なテイクプロフィット(利食い)ルール、ストップロス(損切り)ルールを採用する必要がある。

おそらく、どなたも上記のようなことに気がついたのではないでしょうか。

以上のことから、MA5&20simpleにMA20slopeをフィルターとして組み合わせることでだましの少ない手法になるのではないかという推論ができそうですね。既にお気づきの方もいるかもしれません。そうです、これが「いわ
ゆる」ゴールデンクロスによる買いとデッドクロスによる売りなのです。つまり、長期移動平均線が上昇している時に短期移動平均線が下から上へクロスする買い(ゴールデンクロス)、長期移動平均線が下降している時に
短期移動平均線が上から下へクロスする売り(デッドクロス)という手法です。

ゴールデンクロス、デッドクロスといった名前は有名なので知っている方も多いと思いますが、本当にこの手法が使えるかどうか検証までした方は少ないかと思います。テクニカル分析の本でも移動平均線の使い方として紹
介されることが多い手法ではありますが、実際に書いている方もどの程度まで検証しているのかどうかとなると疑問です。

念のため、ここでの売買手法を書いておきます。

[例4] 20日移動平均線の傾きが上向きの時、5日移動平均線が20日移動平均線を上抜けたら買い、その逆は売り

そして、名前も付けておきます。

[例4] MA5&20w/Trend

それでは、いままで同様に実際にチャートと損益グラフを見てみます。ここでも売買ルール以外の要素は一切考慮していません。

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いかがですか?

トレンドフォロー型の特性を十分に活かした手法であることが、損益グラフからもおわかりいただけるかと思います。移動平均線の傾きというフィルターをかけることで売買の頻度こそ減っていますが、損益グラフはほぼ一
貫した上昇を示していますね。

次回は、ストップロスルールを加えることで、MA5&20w/Trendの手法をさらに洗練させることを考えていきましょう。

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2006年1月17日 (火)

「移動平均線を骨までしゃぶる」(2)

さて、前回の続きです。移動平均線の特性を理解するためのサンプルとして、3つの売買手法を検証するところからですね。念のため、売買手法を簡単に記しておくと、

[例1] 5日移動平均線が20日移動平均線を上抜けたら買い、その逆は売り
[例2] 終値が20日移動平均線を上抜けたら買い、その逆は売り
[例3] 20日移動平均線の傾きが上向きに変化したら買い、その逆は売り

という手法でした。

名前があったほうが便利なので、売買手法に次のような名前を付けておきます。

[例1] MA5&20simple
[例2] MA20past
[例3] MA20slope

各例について、2001年1月から現在(2006年1月13日)までのドル円日足を使った売買結果について見てみることとしましょう。初めは売買ルール以外の要素を一切考慮せず、利食い(テイクプロフィット)・損切り(ストップロス)のオーダールールについては考えません。また、スワップコスト(金利差の受け払い)であるとか、スリッページ(決めたレートで取引できないケース)といったものは無視することにします。ストップロスの置き方についての話は、日を改めて詳しく説明したいと思います。

今回はやたらとチャートが登場しますが、何しろテーマが「チャートと占いの話」ですから、面食らわずにお付き合いください。チャートはバーチャートを使いますが、わかりやすくするために、売買タイミング(シグナルが点灯した翌日の寄付)の位置に上下の矢印を付してあります。そして、ドル買い保持(ロング)のバーは緑色、ドル売り保持(ショート)のバーは赤色に着色(ペイントバー)してあります。また、表示されているチャートは直近10ヶ月のものですが、文中での説明は2001年1月以降の5年を通しての損益グラフからの説明となっています。

それでは売買と損益推移を眺めてみましょう。

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3つのチャートにおける売買推移(売買タイミングとポジション保持状況)と損益推移から皆さんには何か見えてくるものがあるでしょうか?いくつかの重要なポイントがありますので、次回まで考えてみてください。

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2006年1月12日 (木)

「移動平均線を骨までしゃぶる」(1)

今回からしばらくは移動平均線の話になります。骨までしゃぶるシリーズ、第1回はそうですね、食べやすい身の部分を箸でつまむレベルでしょうか。

移動平均線と聞いてもほとんどの方は移動平均ね、とさらっと通り過ぎる文章だと思いますが、念のため移動平均線とは何かということを最初に書いておきましょう。一般に移動平均線と言えば「当日を含めて過去n日間の終値の平均を日々で結んだ線」ということになります。具体的な例をあげてみましょう。仮に以下のような終値があったとすると5日移動平均は右側に書いた数値となります。

    終値  移動平均
1日目 115.00   ----
2日目 116.00   ----
3日目 117.00   ----
4日目 116.00   ----
5日目 115.00  115.80 = (115+116+117+116+115)÷5
6日目 115.50  115.90 = (116+117+116+115+115.5)÷5

このようにして求められる移動平均線ですが、最もメジャーな使用法としては2本の移動平均線をバーチャートやローソク足に重ね合わせるというものです。実際の例を見ていただいたほうが話が早いですね。以下の図はドル円日足のバーチャートに5日と20日の移動平均線を重ねたものです。

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図中、青い線は5日移動平均線、赤い線は20日移動平均線を示していますが、前者は約1週間の、後者は約1ヶ月の平均となり、相場の動きを概観するには適当な組み合わせと考えられます。

なお、より長い期間を見渡せることと、ペイントバー(条件に合わせてバーをペイントする)機能を使うことを考慮し、ここではバーチャートを使うことにします。また、チャートソフトは"Galactic Trader"(米国 PAS Inc. 製品)という占星術にも対応している(!)システム売買ソフトを使っていきますので、興味のある方はこちら(http://www.galacticinvestor.com/)のサイトをのぞいてみてはいかがでしょう。

話を移動平均線に戻します。ある程度移動平均線をご存知の方でしたら、グランビルの8法則であるとか、ゴールデン・クロスやデッド・クロスといった言葉はご存知かと思いますが、もう少しシンプルに、移動平均線を使った売買手法のベースとしてよく使われている方法を3つほどあげてみましょう。

1.短期移動平均線が長期移動平均線を上抜けたら(ゴールデン・クロス)買い、短期移動平均線が長期移動平均線を下抜けたら(デッド・クロス)売り。
 *図では5日移動平均線が短期移動平均線、20日移動平均線が長期移動平均線となります。

2.終値が長期移動平均線を上抜けたら買い、終値が長期移動平均線を下抜けたら売り。 *図ではバーチャートの終値と20日移動平均線との位置関係となります。

3.長期移動平均線の傾きを見て、傾きが上向きに変化したら買い、傾きが下向きに変化したら売り。
 *図では20日移動平均線が上向きか下向きかで判断します。

どの売買手法ももっともなようであり、間違っているようでもありますが、皆さんはどう思われますか?また、どの売買手法がより有効なのでしょうか?

次回は、それぞれの手法について過去5年間のドル円レートを使い、実際にバックテスト(システム売買ソフトを使用し過去のレートで売買したとしたらどのようになるのか検証する)をかけ、どのような結果になるのかを追って行くことにしましょう。

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2006年1月10日 (火)

私とチャートの出会い

はじめまして、山中康司です。

プロフィールにも書いてありますが、長年為替ディーラーをしていました。現在は過去の経験を活かし金融関連のコンサルティングやセミナー講師をメインの仕事にしています。また、趣味と実益を兼ね(?)金融占星術の世界にも関わっています。

今週からブログをスタートしましたが、「チャート」と「占い」を題材に軽い話から専門的な話まで、読んで役立つ、読んで楽しい、をテーマに書いていく予定です。週に2回程度の更新となりますが、よろしくお付き合いください。

まず、金融占星術について少しだけ。占星術というだけで、怪しい・・と思われる方が多いかもしれませんが、私の金融占星術セミナーに来られた方でしたら、抵抗感は無いと信じていますし、そうでない方にも先入観を持たずに読んでいただけるようなテーマを選んでいきます。こちらは私自身のホームページ(http://homepage1.nifty.com/yy/Astro/)にもいろいろなコンテンツがありますので、そちらも併せてご覧いただければと思います。

さて、次回からしばらくは真面目なチャートの話となりますので、今回は私とチャートの出会いについて書いてみましょう。どんな事でもそうなのですが、ことチャート、テクニカル分析については好き嫌いがはっきりと分かれていると思います。チャートの信奉者がいるいっぽうで、頭から毛嫌いする人達もいますね。

しかしながら、私はチャートは信じるものでも、はなから否定するものでも無いと思います。使える時に使えばよいのであって、相場を専業としない個人投資家にとっては有用なツールであると考えています。おそらく、現在この文章を読んでいる方も多かれ少なかれチャートを参考にしているのではないかと思いますが、いかがでしょうか?

そう、私とチャートの出会いの話でしたね。私も相場の世界に入ったばかりの頃はチャートの知識は全くありませんでした。ふりかえれば23年(!)も前のことになります。バンク・オブ・アメリカの為替資金部に入って2年目のことでした。当時、先輩の一人が移動平均線を手書きのグラフ用紙に付けていたのを見てこれは何だろう?と。そして、プログラミングが好きだった私は、PC(当時はマイコンと呼んでましたね)で処理すればいいのではないかと。

そんなことがチャートとの出会いのきっかけでした。始めはチャートの読み方よりも、どうプログラミングするか、という面に興味が向いていました。そして、当時、為替のチャートでは著名だった大海宏(おおがいひろし)氏の移動平均線の本を目にしたことをきっかけに急速にチャートの読み方に興味が向いていったということになります。

現在でも移動平均線はチャートの基本であると思います。次回から何回かは、この移動平均線をテーマに「移動平均線を骨までしゃぶる」と題して進めていきましょう。

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