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2006年11月27日 (月)

続・ストップロスについて

変わり種の移動平均線GMMAが登場したところで、最初の頃「移動平均線シリーズ」の周辺テーマとして取り上げた「ストップロスについて」を続編として取り上げることにしましょう。

ストップロスというと値幅によるストップ(ティック・ストップ、%ストップ)の印象が現在でも強いようですが、それ以外にも「3バー・ストップ」や「3バーレンジ・ストップ」があることは当時も触れたとおりです。(2006年2月のブログ参照)

今回の続編では、その他の各種ストップロスの手法を紹介して行きたいと思います。ストップロスというのはエグジット(=出口、ポジション・クローズ)ための手法ですが、続編ではどのストップロスが良いとか、どのエントリー(=入口、ポジション・メイク)と組み合わせるといいとか、そういった細かい部分には踏み込まず、色々なストップロスの考え方を示すにとどめておきますので、そこから先は実際に皆さんが試していただきたいと思います。

ということで、まずは「バランス・ステップ」からいきましょう。

「バランス・ステップ」というのはバランス・ポイント(ピボット・レート)を計算の基準に使うストップロスの手法です。「n日バランス・ステップ」と言う場合、過去n日間のバランスポイントの単純移動平均線を1期間先行させることを意味します。

つまり、11月27日の「3日バランスステップ」は11月22日~24日のバランス・ポイントの平均となりますから、((117.91+116.36+116.74)/3+(116.82+116.03+116.30)/3+(116.49+115.58+115.86)/3)/3=116.45 (←HLCはインターバンク東京9時~NY17時の参考レート)ということになります。

実際にドル円日足に「3日バランス・ステップ」を組み合わせたチャートをご覧下さい。

Blog_92
(バランス・ステップより上にCがある時は緑、下にCがある時は赤で表示)

何らのエントリーでドルを売り建てていた場合「3日バランス・ステップ」では116.45がストップロスのレートとなっていることがわかるかと思います。また、この考え方はトレンドマーケットでのトレーリングに特に効果を発揮します。

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2006年11月24日 (金)

GMMA(3)

それでは、前々回にサンプルとしてあげたユーロ円のGMMAチャートを見てください。
このチャートは2006年5月中旬から直近までの期間を示していますが、この間の投資家の動き(赤)は一貫して上向きで並行に推移しています。つまり、前回示したルール(1)の強いトレンドにあることを知ることができます。

いっぽう、投機筋の動き(青)は何度も収束しルール(3)の短期筋による価格の合意が見られるとともに、そのうちの何度かは投資家の動き(赤)に近づき距離を狭めるか、あるいは一部が投資家の動き(赤)に入り込むような動きを見せています。これは、ルール(5)でいうリエントリーのチャンスです。

つまり、トレンドの傾向が投資家と投機筋では異なってきている状態であり、まさに基本ルールに示される「投資家の動きでトレンドの強さを測り、投資家のトレンドに乗る。投機筋の動きで短期的な動きを見て、マーケットのだましを知る」タイミングということができるでしょう。

現段階ではいまだ2つのグループが同時に収束する動き(ルール(6))は見られず、長期的にはユーロ円は強い地合いを維持しているとともに、わずかながらも投機筋(青)の拡散が見られますので、短期的に押し目を形成しやすい地合いにある(ルール(2))と考えることがでます。

なお、GMMAの手法は日足だけでなく、日中足や週足にも適用することが可能です。

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2006年11月20日 (月)

GMMA(2)

さて、GMMAでは青色のEMA群を短期の動きを示す投機筋、赤色のEMA群を長期の動きを示す投資家に見たてることについては前回書きましたが、具体的には以下のような見方をすることになります。

まず、注意事項として各グループ内のEMAのクロスは一切見ません。また、GMMA自体がトレンドを判断する手法ですからもみあいマーケットに適用することは適当ではありません。

以上の注意を前提に、まず基本として

○ 投資家の動き(赤)でトレンドの強さを測り、投資家のトレンドに乗る
○ 投機筋の動き(青)で短期的な動きを見て、マーケットのだましを知る

ということが言えます。またこのことから派生して、

(1) 投資家(赤)の各線が平行に推移している間のトレンドは強い
(2) 投機筋(青)の拡散は、短期トレンド変化の兆し
(3) 1つのグループの収束は、そのグループにおける価格の合意
(4) 2つのグループ間の距離でトレンドの傾向を知る
(5) 投機筋が投資家に近づく、あるいは交差し始めても抜けない場合は
  リエントリーのチャンス
(6) 2つのグループが同時に収束する場合はトレンド変化の兆し

といったことが考えられます。

前回のユーロ円のチャートは典型的な例と言えますので次回は、ユーロ円チャートを例に具体的な説明を加えることとしましょう。

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GMMA(1)

しばらく移動平均線の話題から離れていましたが、今回から3回ほど一風変わった移動平均線を紹介しましょう。

12本(!)の指数平滑移動平均線(EMA)を同時に表示する手法でダリル・グッピー氏により紹介された"Guppy Multiple Moving Average"、略してGMMAです。

まずは、チャートを見てください。

Blog_89

これはユーロ円のGMMAチャートです。

今回のチャートではバーチャートを薄いグレーで表示してありますが、元々のGMMAはバーを表示しません。バーが無くても判断には差し支えないということ、また12本もEMAが表示されていますのでバーそのものが無くても動きは十分にわかるということです。

さて、この12本のEMAは以下のように2つのパラメータのグループに分かれています。

・青色 =  3,  5,  8, 10, 12, 15 の6本 = 短期
・赤色 = 30, 35, 40, 45, 50, 60 の6本 = 長期

青色のグループは短期の、赤色のグループは長期のグループであることは一目瞭然ですが、これら2つのグループを「短期=投機筋・トレーダー」、「長期=投資家・インベスター」(コモディティでは当業者といった考え方も可能)として考えるところに特徴があります。

次回はこれら2つのグループの線の見方について説明していきましょう。

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2006年11月17日 (金)

チャートと占いとPCの話?

ってタイトルでも良かったかなと最近思ってましたので、今日はPC周辺の話です。まったくの雑談もたまにはよいでしょう。

大型機も含めPCとの付き合いは長く、最初にコンピュータに触れたのは1978年でした。当時はパンチカードにプログラムを1行ずつ打ち込み、それをカードリーダーに読ませ、結果が出力されるまで長いキューを待つという時代でしたが、それでもFORTRANで色々なことができることに感動したものです。

1982年に最初の自分のPC(当時はマイコンと呼んでましたが)を買ってからは、今で言うオタクでしょうか。色々とプログラミングをしてはより高性能のPCが欲しくなり、この24年にいったい何台のPCを買い換えたでしょう・・平均1年半くらいでいまだに買い換え続けてます。

その間、OSも変わりました。初めはOSなんか無くてPCといえばBASICが動くのが一般的でしたが、その後最初のOSとしてCP/M、Microsoftの時代に入りDOSの各バージョン、そしてWindowsの各バージョンとWindows1.0等除きほとんど全てのOSに触れてきましたが、やはり着実に進化してますね。まもなく出るVistaも良くできてますね。それなりのPCのスペックを要求するものの初心者にも親切な作りだと思います。

心配なのは、今までのソフトが動くのかといったところですが、私が使っているソフトでVista上で動かないというものは今のところありません。しかし、そのままでは動かずXP互換モードの設定を要求するソフトは結構あります。こうしたソフトも一度設定さえしてしまえば全く問題なく動きますので、その点では安心できると言えるでしょう。

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2006年11月13日 (月)

水星の太陽面通過

新聞やニュースでご覧になった方も多いかと思いますが、昨日(11月9日)水星が太陽面を通過する現象が起きました。これは珍しい現象で地球と太陽を結んだ直線上を水星が通過しなくてはなりません。

これが水星でなく月の場合には日蝕になるわけですが、新月の時にいつも月が地球と太陽を結んだ直線上にあるわけでは無いため、日蝕も珍しい現象となるわけです。

さて、水星の太陽面通過は珍しい現象(次回は2016年、日本で見えるのは2032年)ですが、一般的には水星の内合(2次元的に太陽-水星-地球が並ぶ)と呼ばれます。この内合と外合(2次元的に水星-太陽ー地球が並ぶ)を併せて占星術では「太陽と水星の合(コンジャンクション)」と呼び、相場では転換日になりやすい日柄とされています。

 参考:2007年の太陽と水星の合
  2007年1月7日、2月23日、5月3日、6月29日、8月16日、10月24日、12月18日

驚くべきことに「太陽と水星の合」は約5000年前のメソポタミア文明で既に理解されていたということです。シュメール人の都市ウル(現在のイラク)から出土した粘土板に楔形文字で、太陽と水星の合について記されていたのです。(私は楔形文字は読めませんが、大英博物館の展示物に、そうしたものがあります。)

 オンライン大英博物館(http://www.mesopotamia.co.uk/menu.html#)シュメール

それにしても、肉眼観測が不可能である太陽と水星の合のサイクルを知り、またそれを社会現象と結びつけて考えていたことも不思議ですが、シュメール人そのものも色々と謎に包まれていますので、ネットで色々と調べてみると面白いかと思います。

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2006年11月10日 (金)

ポイント&フィギュア(4)

さて、P&Fのように横軸の時間が等間隔ではない(時間の要素を無視した)チャートを非時系列チャートと呼びますが、非時系列チャートの場合、値動きのみに着目して分析できることから、昔から東西を問わずに売買のポイントを知るツールとして根強い人気があります。

日本でもカギ足というチャートがP&Fと非常に似たチャートとして使われていました。カギ足もP&F同様、最初に決めた値幅が動いた時にのみ線を書き足していくものです。

たとえば、これまで使ってきたユーロドルをカギ足チャートで作成する場合、値幅を75ポイントとすると、75ポイントの逆方向の動きがあった場合には反転となりますが、同方向の動きでは例え1ポイントでも動きがあれば書き足していくという点がP&Fとは大きく異なります。

Blog_86


売買の基本はP&Fと同様、直前の高値あるいは安値を抜けた場合に新値でエントリーするというのが基本ですが、P&Fにせよ、カギ足にせよ一般的な時系列チャートとは異なった視点で方向性をとらえることができますので、一度はチャレンジしてみても面白いチャート種かと思います。

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2006年11月 9日 (木)

ポイント&フィギュア(3)

それでは当時売買していた手法の説明です。

エントリールールはP&Fの特徴をそのまま使って、一つ前の×(上昇)の列よりも1枠上昇したらその時点で買いのエントリー、同様に一つ前の○(下降)の列よりも1枠下降したらその時点で売りのエントリーとなります。

仕切りのルールについては、利食いは1枠25ポイント、損切りは列の反転つまり3枠75ポイントとしていました。

更に利食ったあとの「リエントリー」として、利食った枠よりも4枠(=100ポイント)動いた場合はもう一度同じ方向でエントリーすることとし、その場合の仕切りルールも上記のルールをそのまま使うこととしていました。

実際の図にこれらのルールを重ねると以下のようなチャートとなります。

Blog_85

×(上昇)の列では、緑色の四角でペイントしてある枠が買いのエントリー、水色の四角は利食いの仕切り、水色でペイントした○は損切りの仕切りです。○(下降)の列では、赤でペイントしてある枠が売りのエントリー、オレンジの○は利食いの仕切り、赤い四角で囲った×は損切りの仕切りです。

このチャートにある部分だけのパフォーマンスは次のようになっています。

   勝ち 負け 
買い 24 10 =(24×25ポイント)-(10×75ポイント)=-150ポイント
売り 10  2 =(10×25ポイント)-(2×75ポイント)=+100ポイント

差し引き「-50ポイント」・・・

トータルではわずかな負けとなってしまいましたが、ほぼ収益がゼロであるということは損切りを利食いの3倍に取っていますので、勝率が約75%ということになります。使い方次第では使える方法になるのではないでしょうか。

なお、今回のパフォーマンスは終値によるP&Fであるため、実際の値動きを全て追っているわけではありません。ザラバの動きも含めたP&Fでは現在でもきちんとワークしているという話を先日当時の部下から聞いたのですが、彼が今でも取引の参考にしているということがP&Fについて書こうと思ったきっかけだったのでした。

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2006年11月 1日 (水)

ポイント&フィギュア(2)

思い出話はこれくらいにしておいて、ポイント&フィギュア(以下、P&Fと表記)のごく簡単な説明をしておきましょう。P&Fは非時系列チャートになりますので、値動きだけを×(上昇)と○(下降)で表し、一定の値動きがあった場合にのみ×と○を書き足していきます。

この一定の値動きは、枠の大きさと枠の転換数で決まりますが、このあたりは各人各様のようです。ここでは、以下のような方式で枠の大きさを決めることにします。

日足のチャートに10日高値単純移動平均線(10H_MA)と10日安値単純移動平均線(10L_MA)を引き、次にそれぞれの差の20日単純移動平均線(20MA)を求めます。この値の2分の1~3分の1を基準に100で割り切れる数字(10、20、25、50のどれか)を1枠の大きさとします。また枠の転換数はもっとも一般的と考えられる3枠転換を採用します。

それでは、ユーロドルのP&Fチャートを作ってみましょう。ユーロドルの場合、20MA(10H_MA - 10L_MA)は100ポイントから70ポイント程度です。ですから1枠の大きさは50ポイント、もしくは25ポイントが適当ということになります。以下のチャートは「1枠25ポイント、3枠転換」のP&Fです。(注:便宜的に終値の変化のみで作成)

Blog_84

実は、当時のシステム売買に使っていたチャート(ドルマルク)も「1枠25ポイント、3枠転換」のものでした。次回はユーロドルのチャートを使って当時の売買手法をあてはめてみることにしましょう。

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